魔王国の旅
魔王国の旅
サザラード領を旅しながら魔王国の内情を探る、この機に乗じてサザラード領で内乱を起こそうという者が出ないとも限らない。
マーシャは別に魔王の手助けをしようと思っているわけではない、今では女神が言っていた邪神の手下をつぶす作業。
その仕事をするという使命を利用して王女の身ではできなかったはずの、冒険とやらを楽しんでいたりする。
王族は冒険者登録ができないという話を聞いて、どうやったら冒険ができるのだろうと。
そう考えて出した答えが魔王国との事件に積極的にかかわっていこう、そうすればおのずと冒険ができるはずだと。
その考えは正解だった、学院に通うのは週に1日ぐらいあればなんとかなる。
既にいくつかのマスタークラスを獲得して、王国全教蓮からは講習を受け持ってほしいという打診をもらってはいるが。
※王国全教連:アカデミーの講師が所属している教授連盟、登録者は数百人に及ぶ。
魔王国との事件を調査するために王様からのお達しをもらっている為、今は忙しいと断り続けていたりする。
「ゴゴゴゴ」
「主」
「なんじゃ」
「そろそろサザラード領内最後の町に着きます」
「そういえばその先にダンジョンがあるとか言っておったな」
「はいバンピールダンジョンですね」
「なんでも平地のダンジョンとか」
「Cクラスのダンジョンにゃ」
「階層型では無なくエリア踏破タイプという、変わった形式だそうですよ」
「面白そうじゃな、挑戦してみるか」
領内を探索する許可は得ているがダンジョン攻略となると許可が出ていても簡単に入れてくれるとは言えない。
各ダンジョンにはそれぞれ統治している領の現金収入になっている場合がほとんど。
中にはダンジョン内で取れたお宝に関税をかけている領もあり。
バンピールダンジョンの運営によっては面倒なやり取りをしなくてはいけない可能性が有る。
もちろん人族の姿で入場しようとすればいらぬ誤解を招く可能性も。
「変身魔法で姿を変えた方が良さそうじゃな」
サザラード領を超え、さらに北上を続けるとうっそうとした森が目の前に広がってきた。
「ここから西が魔王国西南のベノム領ですね東がエルパイヤ領です」
「西がハンクルの統治している領か、東側にダンジョンがあるのだな」
「はい、バンピールダンジョンはこの森の先にあると思います」
エルパイヤ領を治めるバラル・エルパイヤ男爵は、ハンクル魔公爵の配下という話を聞いている。
北の砦攻略の時も先陣を切って王国へと攻め上がった部隊の一つ、彼らは人狼族であり足の速さが売りの部隊だ。
人狼族も魔王国内で大きな勢力を誇っている一族である、だが他の魔族からの扱いは低く。
戦場では斥候や先兵、突撃部隊として投入されることが多い。
彼らは命令には従順であり、多くの戦いで活躍しているという記述も残されている。
魔王対魔公爵 完
この先は又数か月後掲載ということで、一度区切りとして第七章は終了となります。
ということで次は久方ぶりのダンジョン攻略パート3を掲載いたします。
「え~また~」はいまた書きます、今度はCクラスダンジョン。
とは言えこのダンジョン少し他とは違っております、どこが違うかというと…
秘密~
というか、まだあまり煮詰まっておりません。
全ては私の閃き次第、ご期待ください、すいませんそれしか言えません。
それではまたアディオース!




