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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第7章 魔王対公爵
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敵対する観客席

敵対する観客席


魔王の親族が詰める観覧席には現在マーシャやロキシーを含め7名がいる。

一応扉付きの観覧席には警護する魔族が内側と外側に2名づつ、暗殺系の魔族やクーデターを企む邪神の手先から身を守るための魔法もいくつかかけられている。


「ダンジョン攻略はうまくいっておるのか?」

「はい私と兄上そして従者だけのチームですが、30階層迄進めることができました」ロキシー

「そうか」

「マーシャ様はいつからダンジョン攻略を再開なさるのですか?」

「とりあえずひと月は休業じゃな、他の仕事と学院の授業で今期はいっぱいじゃ」

(チャンスさえあればいつでも攻略を始めるがな)

「そうですね、年が明けないと動けないと思います」リリアナ

「そろそろ始まりそうですよ」クロイス


観覧席は客席のやや中央寄りに造られた壁付のブースになっている。

反対側にも同じようにいくつかのブースがあり、応援する選手の後ろ側のブースから観覧するのが決まりだ。

ということは反対側のブースにはサザラード公爵の親族か、または応援者がこちらと同じようにこの試合を見ているということになる。


「あそこにいるのは…」

「お嬢様、ここは抑えましょう」

「分かっているわ、あちらも気付いたようです」


そう、いくら300メートル以上離れていたとしても、そこにいる人物の顔ぐらい見えない訳がない。

いくつかのスキルもアシストしているのだ、だがこの場で先日の続きをするというような気などマーシャにはさらさらない。

相手が戦いを挑んでくるのならば話は別だが、本日は魔王とサザラード公爵の対戦がメインなのだ。

そこに邪魔をするというようなことをしようとは双方が思わないことだろう。


「ムカつきますわね」ミストル

「あの者はどういうつもりなのでしょう」モーリン

「魔王側にいるということは、我らの敵で間違いがないことです、ですが王国の王女は聞くところによるとすでに2か所のダンジョン攻略を完了していると聞いています」

「2か所もですか?」モーリン

「ええ、そのうち一つはAクラスダンジョンだという噂です」

「本当でしょうか?」

「もう少し詳しく調べないといけないのかもしれませんね」

「鑑定魔法では名前と年齢しか分かりません」モーリン

「あなたのレベルよりはるかに上なのでしょう、もちろん私よりもです」ミストル

「精霊から感じた情報からは悪意は感じませんが…」カーリナ

「悪意が無いのが一番面倒です」モーリン

「こちらが悪者なのかそれとも正義なのか、その違いを図っているのかもしれないわ」ミストル

「そろそろはじまります」カーリナ

「わー」


試合会場にはサザラード魔公爵入場のアナウンスが流れる、次いで魔王の登場だ。

この先何が起こるのか、そして試合結果がどうなるのかはこの先へ進めばわかって来るだろう。

だが邪神がこの試合に手を出すのならば、まともに終わる結果など予想できない。

どちらが勝つとしてもその結果魔王国は大荒れになる予感しかしなかった。


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