マジカルチケット
マジカルチケット
マーシャから魔王対公爵の決闘が行われる中央コロシアムのチケットを入手せよという任務を受けた2人。
試合は五日後ということもあり、金貨1枚だった価格が2日と経たずに30倍へと吊り上がっていた。
是が非でも手に入れたい、カユーラとヨツマタはその足を使って奔走するのだが…
「マジか金貨20枚で高いと文句を言ったら、次の所は30枚だと!」
「こっちも同じにゃ、高くても良いから手に入れないと姫様に怒られるのにゃ」
マーシャから預かった資金は金貨500枚、これはチケットの代金だけではなく彼らの滞在費全てを含めた軍資金だ。
「次はなんとしてでも手に入れるわよ!」
「うんにゃ」
魔王国の情報屋を片っ端から当たってみたのだが、手に入れることができたのは3枚までだった。
「もう試合は明日だにゃ」
「こんなに高いなんて…」
「舐めてたのにゃ」
「仕方がない、正直に話すしかないやね」
2人は一路マーシャのいる場所へ向かうことにした、3日間飲まず食わずで探したマジカルチケットは3枚。
後でダフ屋からもっと安く手に入るのだが、この時はそんなことなど知らず。
マーシャにどやされるのを覚悟してダガラス領からサザラード領へと移動中のマーシャの元へと足を運んだ。
「主様」
「どうだ手に入ったか?」
「申し訳ございません3枚がやっとでした!」
「ご苦労」
「よろしいのですか?」
「実はな魔王から直接招待の打診があって、すでに5枚は手に入ったのじゃ」
「本当ですか!」
「マジかにゃ」
「合計8枚だ、おぬしらも一緒に見学できるぞ」
「おー」
「たすかったのにゃ」
「なんじゃ疲れた顔をして」
「怒られるかと思ったのにゃ」
「こういう物は当日になれば余ったりするものじゃ、3枚も手に入ったのじゃ怒るわけないじゃろう」
機工車で移動中のマーシャ達、2人がチケット入手に出て4日が経つ。
ボールドというダガラス領の町からすでに5つの町を見て回った、フロウラやジルの助けもあり。
調査は順調に進み、この日からようやくサザラード領内へと入るところだった。




