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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第6章 もう一人の転生者
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魔王への挑戦状

魔王への挑戦状


ロディトル・グラディ・サザラード公爵、現魔王とは旧知の仲であり、現魔王がスルべリア王妃を娶る時に争ったことがある。

いわゆる恋敵と言われる間柄、その戦いには現魔王が勝利したが。

現王妃はいまだに自分を好いているロディトルを使い良からぬことを企んでいたりする。

もちろん男達は王妃の企みを知ってもそれほど気にせず、自分たちの考えに基づいて行動する。

その一つが魔王の椅子を掛けた挑戦状。


「主様、魔王から返信が」

「見せてみよ」


魔王からの返信には下剋上の儀に乗っ取り、決闘の場所は中央コロシアム。

勝てば魔王の椅子、負ければ爵位の格下げという条件で合意したと書かれていた。

そして対戦方法だが…


「よし こちらの思惑通りだ」

「うまくいきましたね」

「5番勝負を受け入れるとはな」


この5番勝負とは攻守に分かれて、お互いの攻撃力と防御力を見せつけ合うという物。

5回の勝負で3回勝てば勝利するという物。

直接勝負をするものだと思っていたら、彼が考えた勝負はどうやら違うらしい。

しかも最初の守りは魔王側にさせること、要するに自分は2回攻撃し1回守る。

この3回で全勝すれば勝利という物、先攻側が確実に有利な勝負だ。


「守備は新しく手に入れた防具があれば負けることなどない」

「攻撃もですよね」

「ああ、あの武器を使用すれば魔王の守りなど簡単に破ることができる」

「楽しみでございますね」

「そういえばミストルはどうした?」

「確か本日は出かけると言っておりました」

「そうか、せっかく新しい情報を仕入れてきたのだがな」

「エルフの?」

「ああ 王国でハイエルフが3匹発見されたという情報だ」

「そういえばお嬢様の従者としてピッタリだと言っていましたね」

「まさか自分でハイエルフの従者を手に入れてくるとは思わなかったが、連れているのを見るとなかなか似合っていたのでな」

「確かに美しいミストル様にはお似合いでした」

「魔王になれば王国に逃げたハイエルフも楽に手に入れることができるだろう」


ハイエルフの王族、全部で何人いるのかは今の所不明だが。

ミストルの従者が第三王女でマーシャが保護したのが第四王女のようだ。

どうやらハイエルフは女系なのだろうか、それとも男は全員殺されてしまっていたりするのか。

この時点では彼らの現在の状況を知るすべはないが、国を取り戻すにはどちらかの力が必要なのは言うまでもない。

但し表向きはダークエルフ側が正当な戦いで元エルフの国を領地化していることもあり。

それをひっくり返すにはもう一度反乱を起こすなど、ハイエルフ側が勝てるような企てを実行に移さない限り現状を変えることなどできない。


「主様、ミストル様が戻りました」

「そうか」

「今湯あみをしている模様です」

「上がったら、執務室に来るよう伝えてくれ」

「かしこまりました」


父であるロディトルからもたらされる情報によって、王国との関係がさらに複雑化していくが。

ハイエルフの情報を得てミストルが何をするのか、今後の行く末を見守ることとしよう。


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