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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第6章 もう一人の転生者
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逃げた先

逃げた先


ミストルの魔法は確かに上級を超えてはいるが、マーシャの目の前で使うにはやや劣っていたようだ。

本来ならば屋敷の地下にある転移魔方陣へと移動するはずが、転移したのは屋敷の外にある古井戸の横。

別にそこに何か目印があったわけではない、だがその場所は自分が生きていくうえで最初に悪事を働いた場所でもあったからか。


「シュン」

「姫様」

「転移先がずれたわ」

「あの者たちは?」

「もしかしたら私の敵…」

「ですが…」

「何か問題でも?」

「少し見えたのです、あの者は人ではないと」

「私には見えなかったわ」

「いずれにしてもここにいるより屋敷の中へ入りましょう」


屋敷には何人かの使用人が毎日のお勤めをせっせとこなしている。

そこに突然帰郷したミストル、使用人達があわてて対応するが。


「ミストル様がおかえりになられたわ」女中

「ミストル様、いかがなされました?」執事

「なんでもない、近くに来たから寄っただけです」

「今すぐ用意をいたします」

「構わなくてよい、それより地下の浴室を使用する」

「かしこまりました」


エルフ族を奴隷として雇ったときに作成した浴室。

彼らの国にも似たような場所があると聞き、わざわざ地下に作成した。

エルフ族が傷をいやし体力を回復するために使用する浴場を屋敷に再現したのだ。


「やはりあの者のせいですか?」

「分からない、何かを取られたような気がした、だからあの場から早く離れたのよ」

「今後はどうします」

「攻撃されたのか、それとも何かの呪い?」

「エクストラアナライズ」

「シュシュシュ」


ミストルは精密鑑定を使用して自分自身を調べてみる、何が自分に起こったのかを知るには上級魔法を使用して自らを鑑定するしかない。


ミストル・グラディ・サザラード 

9歳

種族 竜魔族

犯罪係数 イエロー 17(100)

女 

サザラード公爵家次女 王位継承権13位(現在は6位)

転生者 天邪鬼神の手先


魔法熟練度   9972/1000級

剣術       676/700級

小剣術      465/500級

槍術       270/300級

体術       294/300級


HP  25000/30000    ヒットポイント(体力)

MP   1276/90000    ミッションポイント(マジックポイント)

SPD  2866/3000  スピード(足の速さ)

AGI  2655/2700  素早さ(敏捷度、魔法詠唱+補正)

AT   9675/9800 アタック(攻撃力)

MAT 33129/32900 マジックアタック(魔法攻撃力)

DF  54578/55000 ディフェンス(防御力)

MDF 64598/65000 マジックディフェンス(魔法防御力)

FA    245/300  フィンガーアクション(器用さ)

IT   1767/2000 インテリジェンス(脳力、頭の良さ)


魔法※火8水9土8風9聖2光2闇10無9

予備スキル※(家事全般、魔法、防御、身体能力向上、内スキル捕食とスキル同化は敵スキルによって無効化されました)

※装飾品一つ一つを鑑定するには他のスキルが必要

現在の悩み 魔族の王におれはなる まずはエルフの里を手に入れる あれは敵なのか?

スキルを2つ失いました:スキル同化・スキル捕食


自分のステータスを見て変化があったのかどうかを見てみる。


「え!」

「どうかしましたか?」

「スキルを2つ取られたわ」

(確か転生時にもらった特殊なスキルだったはず)

「大丈夫なのですか?」

「そんなに心配しないで、大丈夫よ」

(でもなぜこの2つを…)


本来なくてもどうということは無いスキル、だがこのスキルのおかげでミストル事、白井一郎はそれほど極端な悪事を行う事もなく現在まで生きてこられた。

2つのスキルがどのような影響をもたらしていたのかもミストルには分からなかったが。

昔は他人に対して持っていた悪い感情も今はほとんどなく。

奴隷商からエルフを買い取り彼女らの手助け迄するようになっている。

魔盗賊に対してもすぐに殺すことはせず、手下にして何かの時には利用しようと考えていた。

数年前までは気に入らない魔族に対して、言うことを聞かないと氷魔法で半殺しになるまでいたぶる事まであったのだ。


「浴槽につかりながら今後の計画を練りましょう」

「はいミストル様」


浴槽にはたくさんのハーブを入れてあり、浴室に入ったと同時にいい香りが漂う。


「チャプン」

「あなたたちも入りなさい」


前世が男だった名残はそれほど残っていない、だから女性の裸など見てもさほど喜びなど感じなくなってきた。

まあたまに自分の体と他の魔族の体を比べることはあっても、それほど喜びなども感じなくなった。

ちなみに9歳の時点で身長は172センチまで伸びており、スタイルもかなり良いと思う。

竜魔族の成長は早く、そして寿命はかなり長い。

病気や呪いなどを受けない限り千年近く生きることもある。


「あなたはどうしたらいいと思う?」ミストル

「あの場にはすでにエルフの存在は無かったと思います」

「もう買われてしまったと?」

「はい」

「ではあの者たちは何のために?」

「盗賊の粛清なのでは」

「確かにそう考えた方が妥当ね」

「後で調べてみましょう」

「はい」

(ちゃんと調査しないと、敵国の第三王女、あの女は危険だわ)


何のために彼らが魔王国の辺境までやって来たのか、ミストル達とは目的が同じかそれとも別に目的があるのか。

ジャベリン魔伯爵が王国につかまったことで調査に来たと考えるのが普通だが。

それならばあの小人数でしかも王族までが出てくるのはなぜなのか。

だがミストルが思ったより状況は複雑にそして、どんどん雲行きが怪しくなってくるとは思いもよらなかった。


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