表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第6章 もう一人の転生者
384/461

縫製デザイン工房(閑話)

縫製デザイン工房(閑話)


学院の女子寮でアマンダと話した後すぐにマーシャは新しく手に入れた縫製工場へと向かった。

すでにいくつかの魔法機械が設置され、お針子たちが機械の説明を受けている。

これら装置の発案者はどうやら転生者だという話だが、どう考えてもマーシャがいた世界とは別な世界からの転生者のようだ。


「シュン」

「あ マーシャ様」

「どうした?」

「あと1着で斑蜘蛛の糸が在庫切れになります」

「魔虹蛾の糸も後5着分です」

「分かった、今すぐに作成しよう」

「マーシャ様!」

「どうした?」


縫製デザイン工場として手に入れた館は1週間で内装工事を終え、その五日後には新たに雇い入れたお針子を含め30人態勢でフル活動しているが、在庫の資材がその分あっという間に消費されていく。

糸は現在5種類、カラーは20色、全部魔法で作られたものだが。

作業に使用する魔力から、お針子になる者も魔力量がそこそこ無いと務まらない。

染色器械も縫製機械や生地作成の器械も、魔法のある世界では電気の代わりに魔力を使用する。

それが当然であり、コストの面でも安くつく。


「この棒ですね」

「そうだ、この棒を真ん中まで下げると機械の速度が上がる、通常はこの位置で使用する事、一番下まで下げるとスピードは上がるが、生地がセットされていないと失敗して材料が無駄になるからな」

「はい」


最新式の縫製機械、これらを導入したのはマーシャの工場が初めてではないだろうか。

南東諸島連合国のドワーフ工房から仕入れた高価なものだが、その性能は今まで王国で作られていた生地と比べたら月とスッポンほどの差がついた。

細かい模様迄挿入できるし、特殊な魔鉱石をセットし魔法を込めると全体に付与魔法を込めることも可能だという。


「この部分に魔力を込める」

「ここですね、動きました!」

「シュンシュン」

「ダダダダダ…」

「できました」

「やり方は分かったようじゃな、では頼んだぞ」


新人のお針子、と言っても縫製だけではなく染色も糸作りも全員で行うのがマーシャ流。

誰か一人だけしか動かし方を知らないと、いざというときに対応できない。


「ダダダダダ…」

「ガシャガシャ…」


まだ新しい工場は始まったばかり、これからが肝心。

それにこの館の隣は聖教会もあり、いつ何時問題が飛び込みでやってくるかも分からないからだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ