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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第6章 もう一人の転生者
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アマンダも参加

アマンダも参加


旧ミッチェルグレイド侯爵邸から保護されたエルフと獣人達。

彼らはそれぞれマーシャの手によって王国で保護する形になったが。

このことを含め魔王国と国境沿いの王国貴族が行ってきた交流関係を調査することになった。

最初この調査にはカーマイン枢機卿を含めた調査隊が仕切るはずだったが、教皇選が近く行われることが問題になり。

結局、国境の調査はマーシャとその従者に任されることになった。

本来ならば別の機関に丸投げされるはずの調査だったが、保護されたエルフと獣人達からの事情聴取などを含めると。

マーシャに任せた方が確実だということになった、学院での勉強もブティクの運営もあるのに果たして国境の調査などできるのだろうか?


「あら、当然でしょう」アマンダ

「確かにフォルダン卿の地元でもありますが…」

「私も婚約がようやく元通りになりましたが、まだまだ手柄を立てないと安心できないのです」

(口実だけどね)アマンダ


もちろんそれは第一王女の口実である、結婚目前なのはみんなの知るところだが。

この機に乗じてフォルダンの管理するマルソー領を広げる算段もあったりする。

マルソー領の隣というのが旧ミッチェルグレイド侯爵が所有していたグレイド領だったからだ。


「分かりました、ですがお姉さま従者は連れていけませんよ」

「あら、あなたは3人も連れて行くのでしょう」

「彼らは魔族であり、あの地区に土地勘があります」


調査に連れて行くのはフロウラとジル、そして新たに従者として加わったヨツマタ。

チームマーシャのベテラン従者2名と新人従者だ、学院の友人たちには他の問題を任せてある。


「ならば我が夫となるフォルダンを連れて行っても構いませんわよね」


確かにそれは断れないというか、今回の調査マルソー領から始めるわけでフォルダン準侯爵の手助け無しには始まらない。


「マルソー領の管理はよろしいのですか?」

「大丈夫よ、私の従者もマルソー領の管理に携わってもらっていますから」


こうなるとアマンダの参加を断ることなどできなくなってくる。


「分かりました、その代わりお姉さまは私の部下ということでよろしいですか?」

「私ももちろんですが我が夫となるフォルダンもマーシャの命令に従いますわ」

(一応ね)


調査期間は10日前後、だがその前にマーシャは王国と魔王国の国境より魔王国側の支配するサザラード領に出向く必要があると思っていた。


「ところでサザラード公爵領でしたわね、気を付けた方がいいわよ」

「ご忠告ですか?」

「一応ね」

「ご心配ありがとうございます」


王国の北東地区は既にどういった勢力がいるのか調査は済んでいる。

猫獣人達が細かく調査してくれたおかげだ、この地区は王国からのダンジョン遠征もあって安全を確認するため早くから調査は進んだが北西部はまだ済んでいない。

結果としてマーシャはアマンダとフォルダンの北西地区国境調査への参加を容認したが、果たしてそれでうまく行くのだろうか。


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