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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第1章 王立アカデミー編
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中等科の試合

中等科の試合


午前中の授業が終わると早々に昼食を取り、まずは15歳クラス始めての剣術勝負へ。

訓練場へ向かうとそこにはすでにかなりのギャラリーが集ってきていた。

勿論先生も5人以上見学に来ており、出店でも開けばかなり儲かること請け合いだろう。

そしてこのクラスからの試合は解説付きになる、今までの10歳クラスまではそれほどギャラリーもいなかったが11歳から上のクラスは、剣術も魔法も派手になると同時に複雑な魔法も多く使われ、剣技や魔法の技術が何なのかを解説により知ることができる。


午後第1試合


マーシャ・オースティン・アルフレア 7歳  王家三女

VS 剣術

ジョシュ・リーゼンバーグ  15歳    男爵家長男


【レディース&ジェントルマン本日第一試合は第3王女マーシャ様対男爵家長男ジョシュの試合だ、なんと第三王女はまだ7歳!っこの試合で負ければ下僕確定、だーがしかし勝てばなんと王女様自らメイドをして下さるという。男なら負けて元々挑戦するっきゃ無~い、そして本日の審判はおなじみ中等科剣術教師コッド・シュトロゼック先生だ~~】


「防御魔法はかけておくからな、その他魔法は使用禁止だ、ずるをすれば即負けだ、いいな!」

「はい」

「それでよいぞ」


「はじめ!」


15歳クラスともなると男の子もかなり体つきが出来上がってきて早いものだとすでに身長も170センチを大きく越えているものもいる。

目の前にいる男子ジョシュもそこそこ鍛えられているのがわかる、筋肉といい立ち振る舞いといい、雰囲気はすでに剣士といえるぐらい立派だ。


「行くぞ!」

(カンカンッ)

(カンッ)(カカカカカンッ)

(カンッ)

(バン)

(ドン!)


【さあまずはジョシュの攻撃だ~姫様ジョシュのぶちかましをいなした~】


170センチを越える身長、体重は65k以上はある、マーシャの体重の2倍以上。

始めは様子見だったがどんどん剣速も早くなりそしてぶちかましが炸裂する。


「ま マジか」

「やわいぞ、今度はこちらからじゃ」

(ドン!)

「グハッ!」


【今度は逆にやられたぞ~これは痛い】


もし身長差が倍あって同じ体重だとしたら、どちらが有利だろう?

そうこの場合がそれに当てはまる、マーシャは左右にフェイントをいれて最後は背を低くし相手の懐に入ってぶちかました。


ジョシュは8メートルほど吹き飛んで地面に仰向けに倒れ、そして気絶した。


【おっと~対戦相手のジョシュ選手は白目を向いたまま起き上がれません、審判が判定に向かうがこれは~】

(コッド先生が首を振る)

【第一試合、勝者は第三王女マーシャ!】


「姫様大丈夫ですか?」

「ぜんぜん平気じゃ準備運動にもならん」

「マーシャ様すぐに次の試合をいたしますか?」

「かまわぬすぐ始めよう」

「皆下がっておれ」


【おっと~なにやら王女様はごふまんのようすだ~、なんと即第2試合を始めるみたいだぞ~トイレに行く暇も無いとはこのことだ~】


午後第2試合


マーシャ・オースティン・アルフレア 7歳  王家三女

VS 剣術

カバネル・ジンジャー      15歳  子爵家長男


【第2試合は第三王女マーシャ様対子爵家長男カバネル・ジンジャーだ今度はそれほど身長差は無いがそれでもまだかなりの差があるぞ~】


「防御魔法はかけておくぞ、反則は即負けOK?」


「かまわぬ」

「いいぜ」


「はじめ!」


「よっしゃ!」

(カンッ!)

(カカカカカンッ)

(カンカン)

(カンカンッ!)

(カカカカカンッ)


【カバネルの連続攻撃に対して姫様は得意の4連撃だ~】


(ドンッ!)

「お~おぬし、結構できるのう」

「そりゃどうも」

「だがここまでじゃ」


そう言うと目の前からマーシャの姿が消え去った。


「こっちじゃ」

(シュッ)

(コンッ!)


マーシャの剣がカバネルの脳天に振り下ろされいい音を出す。


【一瞬、姫様が消えたように見えたがあれは瞬歩か~】

【たぶんスキルの一つですね、わざと声をかけ位置を知らせることで攻撃を誘導したんでしょう】


「いて~~!」


カバネルは声がした方を振り向きざまに横へ木剣を払ったのだが、マーシャはジャンプしており、又相手の姿を見失ったカバネルの頭へ容赦なく木剣を振り下ろす。

手加減はしておいたが、それでも生身に木剣痛い事には変わらない。


「勝者 マーシャ様」


【またしても勝者は第三王女マーシャ様だ~、聞くところによると初等科で47戦全勝だ、このかわいらしき剣豪に勝てる者は現われるのか~。次の試合は放課後。皆!忘れるなよ~~~】


「うむ、いい試合だったな」

「俺負けたのか?」

「真剣ならば頭が割れておっただろうな」

「そう  か・・」

「おぬしの剣は早いことは早いがフェイントがもう少しじゃな」

「皆全体的にいえることじゃが、剣筋が素直すぎる、もっと足を使わねばわらわに勝とうなどとは100年早いぞ」

(100年!)

(まじか!)


午後の授業は昼休みの剣術勝負の余韻が永く残り魔法の授業もなかなか頭に入ってこない生徒が続出。

そしてこの日から同様な勝負の申し出が何件も入った為1週間後に規則が出来た。

一日6試合まで、同一人物の試合は2試合まで。

これは訓練場を特定の人ばかりが独り占めしてしまう事を禁止したという、この決め事により1ヶ月間は試合の予約がいっぱいになった。

さらに負けたときの対価もメイド(従者)までとなり、対価からは奴隷や高額の金銭授受を禁止する事となった。

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