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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
サザールダンジョン攻略・後編
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サザールダンジョン62階層

サザールダンジョン62階層


慌てて次の階層へと進んできたロキシー、折角HPとMPを回復したのもつかの間。

海蛭と言うダンジョン魔物にほぼ半分HPとMPを吸い取られてしまった。


「ここも空気のある場所なのね」


62階層手前の転移魔法陣の間には空気があった。

大抵魔法陣の間に空気がある場合は階層ダンジョンも空気のある場合が多い。

(この杖が無かったら死に戻っていたかも…)

一瞬で体力も魔力も半分まで削り取られたのだ、あの場に数秒もいれば死に戻りは確実だった。


「? 壁に何かある」


転移魔法陣の間には注意書きがいたるところに彫られている。

海の中では海藻に覆われてあまり見えなかったが、回復するまでの時間を注意書きを読んで過ごすことにした。

よく見るとちゃんとその階層に関わるヒントが有ったりする。

(もしかしてここを見れば中にいる魔物が分かるの?)

全部書いてあるわけではない、まるで詩のような文章。


《潜るもよし飛ぶも良し、気を付けよ四つ足》


四つ足と言う事は魚では無いと言う事だが、それは挑戦者の事を指す言葉かもしれない。

だが潜るも良しと言う事は62階層も半分が海水の中という事が分かる。

まさか同じ魔物が待ち構えているとは考えにくいが、次の階層を攻略するのならばバリアのような、物理攻撃だけではなくドレイン系の魔法にも対応しておかなければいけない。

(そろそろ1時間経ったかな…)

HPはほぼ回復しMPは70%まで回復した。

(よし次にいかなきゃ)

62階層ダンジョンの扉を開くと、そこはまるで滝のような場所。

周りはジャングルのように木や草が生えており下は滝つぼの様だ、そして向こう側の壁から音を立てて水が降り注いでいる。


「ザー」


飛び降りてもさほど高さは無いように感じる、と言っても水面まで2メートルはありそうだ。

61階層と同じように天井からは明りが入っている。

滝のように水が流れているが、ここからでは出口である次の階層へ行く扉が何処にも見えない。


「ザー」

(まずは防御魔法)

「プロテクション、ドレインガード、バリア」

(水の中には何かいるのかな~)


回りを見渡すロキシー、すると大きなものが水に飛び込む音がする。


「バシャン!」

「バシャン!」


音がした方を見ると何かがこちらへ向かって泳いでくるのが見える、そこには2つの突起が並んでいる。

しかもその物体は一つだけでは無かった。


「スー」

「バクン!」


近くまでよるとその生き物は大きな口を開けて威嚇する。


「ワニ?」


小さいのは1メートル程度だが大きい物は3メートルを優に超える。

そして次第にバシャバシャと音をたて、何匹もが折り重なるようになる。


「普通じゃ無理かも」


飛び降りるのはできない相談だ、空を飛ぶことは可能だが飛んで何処へ行けばいいと言うのか?

ロキシーは考えた。

(凍らせる)

そうワニもろとも凍らせてしまえばいいだけ、だが半径50メートルはありそうな滝つぼ。

全体を凍らせるにはかなりの魔力を必要とする。

(やるしかないわ)

覚悟を決めて魔法を放つ。


「メガフリーズ!」

「パキ ピシ」


60階層で使用した魔法は全体魔法(フリージングワールドは徐々に凍る)だが今回は自分が水面から離れているので遠慮なく最大級の氷魔法を解き放つ。

※術者の魔法力および認識により同じ魔法でも威力は変化する。

手前に集まったワニが水面と同時にまとめて凍り付くと氷の上に何かが現れた。

(なに?)

それは宝箱に見える、だが一つではなく3つ同時に現われた。

(降りても平気よね…)

恐る恐る2メートル下の凍った水面へと降りるとそこにいたはずのワニは全部消え去り。

まだ凍っている水面に3つの宝箱。

(これが褒章?ドロップアイテム?)

右に銀色の宝箱、真ん中が金色、左にあるのは普通の宝箱。

(罠だったりしないのかな~)

ロキシーは考える、そして数分後にやっと決心した…


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