攻撃してみた
攻撃してみた
その色は確かに欲をそそられる金色であり、大きさもイソギンチャク2体分の大きさがある。
その周りには色とりどりのイソギンチャク。
罠である可能性はかなり高く、開けるにはイソギンチャクの捕食と戦いながらという事になるのだが。
『開けるのか?』
『おぬしやってみるか?』
『お おれが?』
『怖いのか?』
『こ 怖いだと!』
『別に妾が開けても構わぬが?』
『ま まかせろ』
(ちょろいやつじゃ、まあバリアが効いて居れば毒にやられることも無いじゃろう)
シャーズは恐る恐る宝箱に近寄る、待ってましたとばかりに4色のイソギンチャクから触手が伸びて来る。
『うわー感触が…』
触手に巻き付かれるが毒にはやられないので、見ているだけでもゾワゾワしてくる、それでも意地で突き進み宝箱にとりつくシャーズ。
触手に負けずようやく宝箱に手をかけ、力ずくで開けようとするが。
『硬い…がなんの!』
「バカン」
いやいや箱を開けるだけなのにそんな音がするのか?
そう、やはりこれは罠だった。
「ゴゴゴゴ」
『やはり』
「ゴ―」
それはスイッチと言って良い、珊瑚で蓋が浸食されていたのか開けるのに少し力を要したが、中には何もないどころか海底から大きな音がする。
すると、今迄海底のサンゴ礁のように見えていた、その海底がパッカリと真二つに分かれるように移動して行く。
割れ目は洞窟全体に入り幅が4メートルほど開いた所で変化が起こる。
海水が上から下へと流れ出したのだ。
「ゴー」
『うおー引き込まれるー』
『今度は何階じゃろう?』
『多分99階層では?』
『姉上~』
(もう情けない声をださないで!あら~)
真っ暗な海水の流れに従って下へ下へと引き込まれ、途中でシャーズが消えた。
そしてマーシャとアローリアもその後を追うかの如く消えて行く。
彼らが引き込まれて行った先は何階層だろうか?




