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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第1章 王立アカデミー編
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王国アカデミー中等科

王国アカデミー中等科


マーシャはアカデミー付属学院初等科を予定通り卒業し中等科へと編入する。


「いよいよ明日から中等科だな」

「マーシャ様私もですか?」

「何じゃ おぬし又ビビッておるのか?」

「そりゃそうですよ、マーシャ様が飛び級すれば私も付いていかなければならないんですよ~」

「それで?」

「だから怖いじゃないですか~」

「怖いか…おぬしが一番恐れなければならないのはわらわじゃぞ!」

「もうすでに1年半わらわについてきてまだ解らぬか?」

「マーシャ様の強さはわかりますけど、もっと強い人もいるかもしれないじゃないですか~」

「まったく…まあそこがおぬしの良さかもな」

「それでも進まねばならん、おぬしも覚悟せよ!」

「ふえ~」


結局マーシャは15歳クラス、フランも従者として同じクラスに編入されることに。

兄のリカルドは一つしたの14歳クラス、アリシアは12歳クラスに編入することとなった。

本来普通に通っていればもう一人の姉が14歳クラスにいるはずなのだがこちらも飛び級した模様で第一王女は現在17歳クラスそして最終20歳クラスに第2王子が在籍することとなった。

さすがに王族は飛び級ばかりで回りとの学力の差があり、同じクラスでは自分の勉強もはかどらないと、学長や全教員からのお墨付きを貰い早めに学年が上がっていく。

中等科15歳クラス、そこは今まさに思春期を迎えた少年少女が集っていた。


「おい噂の第三王女だぜ」

「マジかよ、まだガキじゃん」

「マーシャ様~」

「え~いうっとうしい、また同じ事をするだけじゃ」

「はいそれでは自己紹介してください、まずは一番前の席の君から」

「俺は騎士団からの編入だロッド・アダムス15歳よろしく」


このクラスからは貴族だけではなく民間からも編入してくる生徒がいる。

中等科は民間人の受け入れもしており一般の商人や騎士団、そして貴族お抱えの私兵からの推薦で学びに来る場合もあり。

多くはコネで入学させたか、才能を見出され未来を嘱望された者達だ。

最初に挨拶した生徒は騎士団見習い、隊長クラスの師弟か子息の可能性が高い。


「私はドワーフ商会から来ましたカトリーヌ・バイデンと申しますお見知りおきを」


今度は商人、ドワーフ商会といえば武具や武器では他の商会を抜きに出る専門の商会と聞いているが、別に武器しか扱わないわけではなく商会の先駆者がドワーフ族だという話で、優秀な武具を沢山王家や貴族に卸しているからだ。

それからはほぼ貴族が多かったが2人ほどレストランのオーナーの息子や大工の棟梁の息子もいた、先ほど噂していたのは彼らだ。


「わらわの番かな」


「アルフレア王国第3王女マーシャ・オースティン・アルフレア 7歳じゃよろしくな」

「な 七歳?!」

「皆さんマーシャ様は魔法はおろか剣術師範の資格もお持ちですからくれぐれも粗相のないように」


このクラスの担任、アルバート・コンタロトが答える 魔法術師であり教科の専門も魔術だ。


「なぬ?師範?」

「まじかよ」

「ふふふ、試してみるかおぬし達、勝てばわらわ自らメイドをしてやるぞ」

「うお~まじか~」


歳がひとつ上がり7歳少し身長が伸び1メートルを越えたが、どう見ても幼い少女の域を超えてはいない。

顔はいつ見ても美麗な金髪碧眼の美少女だ、その可愛いさはすでに学院中を駆け巡っており。

中には対戦するのを待っている者さえいる。

一応先生からは同じクラスまでの対戦を認めるというお達しが出ている。

学院側からもマーシャを上手く使い勉学の競争意欲をあげようとする計略が見て取れるが。

マーシャからすれば下僕が増え何かのときに役に立てば良いし練習試合など何の妨げにもならない、逆に腕試しや技の吸収というもってこいの状況。

そしてこのクラスからは魔法でも対戦を許可されている、マーシャからすれば待っていました魔法勝負!というところでもある。

今まで10歳クラスでは魔法力にかなりの差があり、危険だと判断された為だ。


「魔法での勝負も受け付けておる、われこそはという者はいつでも相手するぞ!」

「マーシャ様~~」おろおろ…


担任とフランはおろおろしているがマーシャはいつものことなので殆ど気にしていない。

その後のフランの挨拶などクラスの同級生には、すでに眼中に無くなっているようだ。

その日まずは剣術自慢の貴族の子息子弟が3人勝負を申し出た。


「では昼に2人、放課後に一人じゃな」

「ではロンに教員室へ行って許可を取るように言っておくか」

「ハイ伝えてまいります」


実はロン(ロンディア)はマーシャのおかげか2つ上のクラスへ編入することに。

そこにはカールも一緒だという話だ。

姉のアリシアもカール ロンらと一緒のクラスなので、まあ腐れ縁になりそうだが。

初等科卒業前の勝負で負けたので今年も従者継続となっていた。

結局ロンはマーシャに5回負けた、ちなみにカールは4回負けている。

クラスが違うので従者としては放課後にパシリとして使うぐらいしか利用価値は無くなってしまったが、彼は懲りずに又挑んでくるだろう。


「マーシャ様私も挑戦してよろしいでしょうか?」


そこには可憐な少女が立っていた、歳は14歳公爵家の2女、リリアナ・シュローダー。

シュローダー家は古くから続く魔法の大家で王宮魔法術師としても有名、父親のビルシュタイン・シュローダーは今期 魔真隊の将軍をしている。


「おおかまわぬぞ、ようやく魔法の勝負が出来る、負けた時の対価は同じでよいか?」

「ハイ」

「では放課後第2試合目じゃな、それでよいか?」

「ありがとうございます」

「礼を言うのはまだ早いぞ」


マーシャはにんまりするとそう告げた。


中等科からは学び舎も変わり校舎の形も少し変更される、全部で6棟からなる学び舎は。

コの字型に立てられており校庭は無く、その代わりに剣術と魔術兼用の練習場が設けられている。

その大きさも初等科の3倍以上ある広さで観覧席には不壊の魔法がかけられている。

そして大きな違いは上空まで魔法でバリアが張られていることにより、空中戦の訓練も出来るのだ。


バリア=防御魔法、ガードの上位魔法 体から離れた場所に魔法の障壁を張ることにより物理及び魔法攻撃力に対して高い防御力を誇る。

バリアは中級魔法で魔力量により防げる攻撃の回数に制限がある、中級1段で使えるバリアは1回で消滅する、中級5段で使用できるバリアを覚えれば5回から10回の攻撃を防ぐことが出来る(魔力量に依存する)。

上級魔法のバリアは常時発動までをカバーする、魔法石による発動も可能。

この学院中等科の訓練場には魔法石により範囲拡張を指定してあり広さは校庭と同じそして上空200メートルまでが薄いバリアによって覆われている。


そして空中戦とは基本的には魔法具や召還動物もしくはテイミングによる飛行動物に騎乗し戦うことを意味する。

本人の魔法力のみで飛んでも良いが、その場合かなりの魔法力を必要とするので15歳クラスでは100人中1人か2人飛べればよいほう。

一番簡単なのが魔法道具による飛行術、それでも操縦はかなり難しいといえる。


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