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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第1章 王立アカデミー編
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王国近衛軍司令部

王国近衛軍司令部


「警備隊の装備は足りているか?」

「準備倉庫からの貸し出し命令が出ています」

「まあ単発的な攻撃なら問題ないが・・・」

「ホーバート元帥それで今後の作戦は?」

「そうですな、単発的な攻撃はたぶんこちらの戦力を測っているものと思われます」

「となると軍備の増強を進めねばならぬか?」

「はい、ですがこのことはできるだけ内密に進めた方がよろしいかと」

「魔族には知られぬようにということか・・」

「はい」

「では軍備の増強は内密に進めるように、予算は宰相と話し合ってくれ、あとはよろしく頼む」


「は・はー」


王国軍の指令系統は、王様→元帥→将軍→隊長、王家直轄近衛軍→宮廷守備隊→各守備隊

王様は現在43歳、戦争になると王様はまず元帥や将軍と会議をして戦争をするかしないかを話し合う。

戦うときは元帥主導のもと各将軍に命令が届き戦うことになるが、昔の戦争はほとんどがテレホンタイプだという話、要するに最初に戦争をしますよと相手に告げてから始める戦争が多かった。

だが戦争というのはその前にいろんないざこざがあって、その後の話し合いが決裂してから行われる物。

そして今のところ国境付近でのいざこざは、こちら側の被害のみ上がっていて、すでに抗議の申し入れや会合の話は魔族側へ連絡済、近くその話し合いをする予定なのだが。


なぜかいまだに連絡はない、すでに半年が過ぎている。

そして魔族側の軍備増強のうわさと今回の騒ぎがどういうことを指しているのか?

もしかしたら魔族側でまずいことが起きていると考えるのが、一番妥当な線だろう。

北の砦の守備隊を半壊させたのは昔その地区に住んでいた魔族の元貴族という話だった。

現魔王の融和政策に反対し元の領土を取り戻したいと思うのは当然の考えだ。

だが辺境の元領主がそう思ったところですぐに戦争をするなどということはない。

融和政策をとっていた魔王が好戦的に変わるのには理由があるはず、内紛というのが最も考えられる線。

すでに魔族調査隊(隠密)を忍び込ませているので、そろそろ調査結果が分かるころだった。


魔族のある村では。


「どうだった?」

「詳しくはわからなかったが、どうやら将軍の一人と新しく魔王の妃になった魔族の女が戦争をけしかけているらしい」

「いつ頃仕掛けてきそうか?」

「現在の軍備を基に計算するとあと1年というところか」

「魔族の王もバカではない、新しい妃がいくら色目を使って戦争を目論んでも今すぐに勝てない戦争を仕掛けるとは思えない」

「将軍の方は?」

「それだがな、魔将軍の方はそれほど動きはないが、王国側の貴族も数人かかわっているとの噂を手に入れた」

「王国側の貴族は戦争が始まってからでないと、なかなかしっぽは出さないだろう」

「調査で分かったのも人数ぐらいだ」

「そうか、そうすると我々の仕事も長引きそうだな」

「ひき続き調査を頼む、くれぐれも気をつけろよ」

「分かっている、そっちこそ気をつけろよ」


国境の近くの村、その村には魔族というより獣人の村があった。

獣人は村単位で住んでいる場合が多い、この村はウサギの獣人が多く村人の数はそれほど多くない。

この村の特産物は野菜・特に青物の野菜と人参のような野菜が多く、自分たちの食料を兼ねているため作付け量は結構多かった。

そして育った野菜は魔王国だけではなくアルフレア王国へも輸出しているため、魔族側王国側両方の商人達が魔王国で立ち寄る最後の場所でもあった。

2人の兎人とじんは人気のない倉庫で定期連絡のやり取りをしていた。

そして行商人の姿を借り一人は魔族の街へ。もう一人は国境へ向かいアルフレア王国の連絡係と接触する。


この日事態は動き出す、魔王国側からある情報がもたらされたからだ。


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