次は魔法の4回戦だったのだが…
次は魔法の4回戦だったのだが…
武術の5回戦が終わり決勝で戦う選手がチームマーシャの獣人2名に決定した。
どちらが勝つのかはマーシャでさえわからない、年齢は5歳以上ラランカの方が若いのだが。
彼女は獣人のなかでも一番身体能力の優れている白虎種、この時点で両者の戦闘能力はほぼ互角だと思われていたりする。
【それでは30分の小休憩の後魔術の部4回戦を執り行います】
ここまでで約1時間、開始時刻が9時半だったので現在時間は午前10時半。
順当にいけば魔術の試合は午後12時半に終わりペアの試合は予定通り、午後2時から執り行われる形になるだろう。
「姫様、問題が起こりました」
「どうした?」
「ロキシー皇女殿下が見当たりません」
「マーシャ!」リカルド
「兄上!」
「ロキが見当たらないんだ、何処にいるかわからないか?」
「サーチ!」
マーシャはロキシーにいくつかの魔法具を貸している、半分は彼女に頼まれて作成したものだが。
後々の事もあるのでいくつかの魔法具には一種の電波を出すように仕掛けをして有ったりする。
だがマーシャが検索魔法で居場所を探っても、王国内にはいないと言う現状だけしかわからなかった。
昨夜は迎賓館で別れた所までしかわからない、可能性があると言えば昨晩の魔法学園の教師の一言。
「後で反省文を書いていただきます!」
真面目なロキシーは早朝にあの教師の下にでも謝罪に言ったのかもしれない。
「妾は少し抜ける、後は頼むが良いか?」
「ハッ かしこまりました」
「私はどうすればよい?」リカルド
「兄上、ペアの試合は午後2時からです、それまでには帰りますので王族のブースか仲間の席でお待ちください」
「わ わかった」
昨夜、魔王国で起きた事を知るのはロキシーと教師、そして魔王…
マーシャはその中で一番怪しい人物を洗い出す、教師は何年も魔法学院で働くベテランであり鑑定魔法でもそれほど闇のある人物とは見られなかった。
魔王と会った時特に怪しい部分は無かったので鑑定しなかった人物。
メイドを除けばたった一人しか思い浮かばなかった。




