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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
大会トーナメント 中編
251/461

3回戦が無事終了

3回戦が無事終了


昨日と同じように司会が2日目の日程終了を宣言し、マーシャが挨拶を終えるとすでに午後4時を過ぎていた。

さすがに初日のような新たな魔族の企みは無かったようだ、だがトーナメント初日に起こった問題は新たな魔王国の混乱をもたらすのだろう、できれば早期に解決しておきたいところだ。

チームマーシャはミミーとサリーナ以外は一応全員勝ち残ったが、明日は事実上決戦と言える。

4回戦目は全試合チーム同士の戦いは避けられない、特に男子陣はどういう組み合わせになるのだろうか。

寮に戻り食事を済ませると翌日のトーナメントに出場する選手はすぐ就寝するよう伝えた、そしてマーシャとフラン達は自分の部屋へと向かう。


「姫様もしかして…」

「もちろん魔王の元へ行ってくるぞ」

「ヤッパリ」

「仕方ないじゃろう、一応成り行きではあるが話は付けて置かんとな」


大会が終わってからでは少し遅い、悪さを犯した魔族が2組もいるのだ、何をするにしても魔王には話を通しておかなければ、魔王にとって自国の貴族を御せないことが広まれば困る事になるだろう。

他の魔貴族達からその地位を降りろと言われてもおかしくはない。

だが一応魔王国の魔王としての地位は自らの力で勝ち取ったと言う、正式には一対一の決闘を申し込み魔王が承諾することで魔王位争奪試合が行われると言う。


「おぬしは休んでおれ、今回は妾一人で行く」

「え~」

「いつもの事じゃ、どうせおぬしには妾を止められぬのじゃからな」

「え~ ちゃんと帰ってきて下さい、絶対ですよ!」

「もちろんじゃ」

「私は…」

「カチュアはここにおってくれ、まだ騒動の発端は片付いておらぬからな」

「かしこまりました」

「では行ってくる」

「あ!」

「シュン」


魔王城の転移魔法陣には何回か行った事が有る場所だ、マーシャの場合 無詠唱でも転移魔法を使う事ができる、すでに夜は更け外には月が2つ空に浮かんでいる、転移先の魔王城の中はひっそりと静まり返っていた。


「シュン」

「いらっしゃいませ」城付メイド

「うぬ、魔王の元へ行く」

「かしこまりました」


前回来たときと同じく2名の城付きメイドが待ち構えている。

一応3交代制でこの場所に待機しているのは分かっている、一応魔法による通信手段を使用して現在の魔王国外交管理官に連絡はしてある。

魔王も現在はもめ事が一段落し、昨年起きた事件の発端の一つになる現王妃の事を考え、新たな妃を作るのは辞めているようだ。

前の宰相を解任した後いらぬ争いが起こらぬよう、現王妃以外の女性との間に新たな子を作ることに反対したからだ。

まあだからと言って魔王のお手付きになりたい魔族がいない訳ではない、この決定は政治的な意味合いが大きいのかもしれない。

聖印を刻まれているとはいえ、現王妃が何をするかわからないからだ。


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