マーシャの使徒たち
マーシャの使徒たち
マーシャは一度学院の寮に帰りカチュアと合流、そして使徒の4人は今メイド館にいる。
「明日の試合ダーラ様はそのまま出場するのですか?」フロウラ
「このままではまずいのか?」
ダーラが着ているのはメイドの制服、もちろんこの服が結構気に入っていたりもする。
ブティックで仕事をするときも、このメイド服を着たままだ、だからあえて明日の試合にもこのまま出場しようと思っている。
「妾が魔法具を身に着けると主が怒るじゃろう…」
「あ~でも、姫様の事だから明日は違う服を着て行けと申されたりするのでは?」
「その時はその時じゃ」
「姫様の事だからさらに能力を封じる魔法具をお与えになるのでは?」ジル
「そ それは勘弁願いたいのじゃが…」
「大丈夫よ、私にはこれを与えて下さったし」カユーラ
「あなたは別でしょう、ダーラ様と比べたら月とスッポンだし」
「くらべないでよ~」
龍と兎を比べても意味が無い、本来全く別の生き物、魔法がある世界だからこそ一堂に顔を合わせているだけであって。
本来ならば捕食されるものと捕食する者なのだ、だが進化する過程で同じ2足歩行を基準に人化したのだからこそ今がある。
「カユーラはどうなの?」
「うーんマーシャ様のご友人達には負けないわよ、私が負けた事が有るのはマーシャ様だけだし、今でもそれは変わらない」
「そうよね~」
「そう言えば、実家から魔族の作戦に加われと言われたけど」フロウラ
「それなら家にも来ていたわ」ジル
「うぬ それはこの魔族の気配が問題なのじゃな?」
「感じます?」
「宿屋に40人ほどやや強い気を感じるが、まあたいして気にすることなど無いじゃろ」
暗黒竜ダーラスからしてみれば通常の魔族が百人や千人いた所でたいして問題ではない。
やばい奴が混じっていたのならとっくに粛清している事だろう。
それはマーシャも同じ事、サーチ魔法や鑑定魔法ですでに魔族の侵入は分かっている。
「それよりも早く仕上げないと」
メイド館での内職、昼間に店員が請け負った洋服の製作と仕上げの一部を使徒の4人が確認している。
既にプロ級のお針子として活動しているフロウラとジル、大会中は少し仕事も減らしているので現在ブティックで雇われているアルバイト店員3名と新たに雇ったお針子7名の陣頭指揮を任せられていたりする。
実はブティックで働きたいと言うお針子達は沢山いる、今はしっかりとデザインを決めてこれからどういう方針で多店舗展開して行こうかと策を練っているところであり。
そうなるとこの人数では少ないと言う話、だがあまり急いで店の規模を大きくしてもちゃんとした物作りができるわけでは無い。
まずは通常のドレスと戦闘用のバトルドレスを分けて店を運営する方向性で店舗展開する予定でいるのだが。
いかんせんマーシャは学生の身であり、どこまで仕事を増やせるのか現段階では方向性がしっかり決まっているわけでは無い。




