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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第4章 武術&魔術大会
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魔族の陰謀

魔族の陰謀


食事をしながら今後の作戦を話し合う、大会参加者が3名いるが3人はチームマーシャであり、大会の最中に問題が起これば大会よりも問題解決が先になる。

勿論マーシャの命令が第一であり、本来ならばこの大会自体ひと月前には無かった事なのだ。


「それで姫様のお考えを聞かせていただきたい」グラムス

「まずは西から参加する者達はそのまま通す」

「それでは魔族に全員王都へ入られてしまいますぞ」

「かまわぬ、そうしないと人質に取られたかもしれぬ者達を助ける事も出来ぬ」

「姫様は参加者が人質に取られておると?」

「魔族が本気でかかれば王国の爵位持ちなど赤子同然、あっという間にやられてしまうじゃろう」

「それではすでに人質は死んでいるのでは?」

「変身魔法には弱点がある、100%入れ替わるのはせいぜい半分ぐらいじゃろうな」

「詳しい情報を得る為には生かしておくと?」

「うぬ 半分は魅了か操作魔法で操ることになる、特に西地区代表の爵位持ちは変身しても詳しい情報だけは得るのが難しい、操作魔法で操る方が王都に入ってから身元がバレずに済むじゃろうからな」

「確かに」

「では、引き入れて徐々に人質を解放すると言う形ですな」

「その通り、まずは人質に取られそうな弱い者から解放して行き、敵が最後の数人になった所で捉える事が出来れば、魔王国の誰が何をたくらんでいるのか判るはずじゃ」

「そうなると鑑定魔法の使い手が必要になりますな」

「うぬ、それぞれの警備担当者に必ず1名鑑定魔法を使用できるものを配備するように、だが魔族と分かっても手を出すな」

「泳がせておけと?」

「そうじゃ、何をするのか分からぬと誰が何を企んでおるかも分からぬ」

「姫様には他に考えがあると言う事ですな」

「大会が終われば一度魔王国へ行って魔王と話してみるがな」

「なんと!」


魔王城にある転移魔法陣(未婚の女性のみ可)はまだ使用可能であり、マーシャは今までも何度か使用していたりする。

魔王国の動向を測るだけでなく魔王とは今の所、交友関係を作っていたりする。

それは今の魔王を排除しても他の魔王が出て来るだけという今の現状を無くすことができないだけでなく。

無理に魔王を排除すると魔王国を混乱に陥れてしまい、その結果王国までその混乱が飛び火してしまう可能性があるからだ。

ならば魔王には各地の魔将軍や爵位持ち達を押さえてもらう事で、こちらの負担を減らす方が双方にとって都合がいいと言う話。


「今期の魔王は戦争に反対であり、王国とは事を荒立てる気は無いと言っておる」

「そうなのですか?」

「本当じゃ、魔王も2人の子を亡くしておる、その責任を取らせないのはこれ以上内輪もめで自分の子らを亡くすような事をさせないためじゃ」

「中々魔王国も大変そうですな」

「この大会が終われば他のダンジョンの攻略にも着手しなければならぬ、その前にどこの阿呆がこちらの王国で何をしようと企んでいるのか?それを探っておかぬと安心してダンジョン攻略も出来ぬじゃろう」


単純にダンジョン攻略、ウマウマと言う話ではない、各地の部隊がダンジョン攻略に駆り出されると王国の守りが手薄になる。

この機に乗じて攻め入ろうなどと考える輩も出て来るのだ、だからそれまでに悪さを考えているやつは全部取り締まってやろうと言う考えなのだが、まずは敵が尻尾を見せなければ何もできないと言う話。

攻略する部隊も人数制限を掛けておかないと、とんでもないことになりかねない。


「では泳がせておいて動向を探り大会中盤までに全員捕縛という事ですな」

「うぬ こちらの計画がばれそうになった時には一斉に捕縛してかまわぬ、それは将軍らの判断に任せようと思う」

「かしこまりました」


各将軍の元には当然のことながら諜報部隊というのがある、戦時中に敵の作戦を暴きこちらを優位にするため働く部隊。

警備部隊とは別に動いてもらい魔族の動向を得る事ができるのはこの部隊の働きいかんによる。

それに西から来る魔族は分かったがマーシャが気にしているグラッダの動向も気になる。

既にこちらにカチュアが捕まっていると言う事は知られてしまっているのだ。

あちらへ宣戦布告もしているのだから、黙ってそれを見ている分けは無いはずなのだ、いつこちらへ攻撃の手を伸ばして来るのか。

実はそれをマーシャは待っていたりする。

(ワクワクして来たぞ!)

これが本来マーシャの考え方である、まあ事が起こればわかる事だろう、今は嵐の前の静けさと言った所だ。


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