表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
第4章 武術&魔術大会
217/461

アリシア・カールペア

アリシア・カールペア


二人の立ち位置は現在やや微妙だ、一応婚約に向けてやり取りはしているが。

カールは結局中等部の時にマーシャには勝つことなど出来ず、1年間下僕としてアリシアに権利を譲渡されたという情けない状態を続けていたのは皆が知る所だ。

だがアリシアにとってカールは初めての彼であり彼の外見だけはすこぶる良かった。

アリシアから見るとそこだけをとっても捨てるにはもったいないと言う状況だ、だがこのペアに出場して結果を残せなければ婚約への話は白紙に戻さなくてはいけないと言う王様からの指令が出ていたりする。

カールは侯爵家の次男であり、王家としてできれば爵位持ちの長男との婚姻が望ましい。

カールが婚姻の前に何か手柄を立てていればさほど問題は無いのだが、学院での成績もさほどパッとしないのが現状で、今の所飛び級なども無い状態。

周りの爵位持ちや王族がとびぬけている事で、彼はやや割を食っているだけなのだが。

そのようなことなどお構いなく皇族の伴侶として比べられてしまうのだから可哀そうな立場ともいえる。

来年になる前にどこかのダンジョン攻略部隊にでも強制参加させると言う、実家からはそういう話まで出ていたりする。


「38番アリシア様39番カール様、対しますは65番ジェロー様66番ドロス様」

「はい」

「はい」

「間違いございませんね」

「おう」

「はい」

「用意は宜しいですか?」

「大丈夫だ」

「こちらも宜しいですわ」

「では始め!」


相手のペアは冒険者の中堅所と言った所か、まだ20代の前半と言った所。

もしかしたらこのペアも婚約している可能性がある。


「さあ行くわよ、私達なら大丈夫!」ドロス

「カール、私たちの力見せつけてやりましょう!」

「ああ いくぜ!」

「ディフェンスアップ、フィジカルアップ…」


双方にバフ魔法がかけられ前衛の戦士が中央で剣を交える、どうやらどちらも力量は拮抗しているように見える。


「ギャイン」

「グッ」

「このー」

「ドン!」


一度仕切り直し、双方が共に距離を取る、その間に後衛であるアリシア、そしてドロスが攻撃魔法でお互いに攻撃し合う。


「ビシュンビシュンビシュン」

「ドズンドズンドズン」


だがこれといってどちらも決め手に欠けている、そしてどんどん時間が過ぎて行く。


「くそー」

「バシュンバシュン」

「ギャリン」

「はあはあ」

「時間切れです」審判


一応一つの試合で制限時間が10分と定められている、決着がつかなかった場合はポイントの優劣で勝負を決めると言う規則になっている。

そしてかろうじて3ポイント勝ったアリシアとカールだが、彼らは2試合目で負けてしまい退場することになった。

残念ながらカールはこの大会後地方のダンジョン攻略部隊に参加し、そこで強制的に訓練することが決まるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ