アマンダ・フォルダンペア
アマンダ・フォルダンペア
この時点ではまだアマンダのバトルドレスは出来上がっていない、だから最初にセッティングしてみたあの真っ赤なバトルドレスをマーシャから借りたりしている。
それゆえ少し胸元がきつかったりするのだが、斑蜘蛛のインナースーツを着ているので激しい動きでポロリとなったとしても大事な部分は見られずに済む。
まあアマンダの場合そこまで気にする事は無いだろう、なにせ最低10個はマーシャと同じように何らかの加護やスキルを女神から贈られているのだから。
「7番アマンダ様、8番フォルダン様、対しましては118番コリンズ様、119番クリス様、番号札に間違いはございませんね それでは用意はよろしいですか?」
「はい」
「こっちもいいぞ」
「では 始め!」
「ドンッ!」
「ギャイン!」
「ドズンドズン!」
それはあっという間だった、最初アマンダの防御魔法やバフ魔法が複数フォルダンに掛けられるのだと思いきや。
援護魔法も待たずにフォルダンは敵の前衛へと一直線に走り出す。
そのスピードは目で追うのもやっと、どうやらSPDに関する魔法具を2つ以上所持しているようだ。
普段の学院で見られるトラムとの対抗戦ではそれらの魔法具は使用していないのだろう。
アッと気付いた時には前衛は大剣によって吹き飛ばされ、後衛もろとも隔壁にしこたま体を打ち付け気絶してしまった。
「勝者アマンダ様フォルダン様ペア!」
「君には指一本触れさせやしないよ」フォルダン
「もうフォルったら♡♡」
まあ勝ったのだから何を言おうが良いのだが、はたから見ていると少しムカッ(ラブラブかよ)と来る人もいるのではないだろうか。
だがそれを見た他のペアはどうかこのペアと次に当たらないようにと思ったのは確かだ。
「どう指輪の調子は?」
「ああ素晴らしいよ、打ち込みが3倍は早くなるしこの靴の効果と合わせると5倍までスピードを増やせるからね」
どうやらそれらの魔法具はアマンダが手に入れたお宝らしい。
剣はマルソー侯爵家に代々伝わる業物らしい、もちろんAクラスの大剣でどうやら魔法の効果も付いているようだ。
「その剣はおじいさまの?」
「ああ、父に許しを得て借りて来た、その代わり無様に負ける事は許さないと言われたけどね」
「大丈夫私たちの愛が有れば負けることなどございませんわ」
確かにフォルダンだけでこの強さならアマンダが加わったならば予選で負けるなどと言う事はあり得ない。
但し今回はチームマーシャのダークホースが3組もいるのだからあまり楽観視できないと思うのだが、それは他の試合が終わってみない事には分からない。




