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王妃様も参戦

王妃様も参戦


そして、その話は当然のことながら王妃様の耳に入り、何故か大会に参加すると言うことに。


「それで王様も出場なさるのですか?」第一王妃

「そのつもりだが?」

「負けた時はどうなさるのです?」

「それは仕方がない、恥ずかしいもない、負けは負けだ」

「ですが…」

「もちろん結果については我が名誉の為にも手心は加えず平等にすることを誓う!」

「本当によろしいのですか?」

「そうしないとマーシャに怒られてしまうであろう」


宝石は王妃の手前手に入れたいのだが、だからと言ってズルをするのは王子たちの手前できない相談。

それに第一王子も第二王子も婚約を済ませ後は結婚を待つだけと言う、そこに割って入る形なのだから、同じ土俵で戦わなければ王としての威厳も保てない。


「そうなると私かもしくは妹のどちらかが共に出場しなければなりませんね」

「お姉さま!」ローゼリア

「私はあまり魔法を得意としておりません、そうなるとあなたの方がペアを組むのなら適役となるでしょう?」

「それは構いませんが…」

「あ~勝った時の褒章ならばもちろん勝者の者ですわ、どちらにしてもマーシャの持ち帰ったお宝、王族の手にはいるのであれば、それ以上の喜びはないですもの」

「それは時期尚早ではないか?」

「あら王様、まるで最初から負けるおつもりで参加なさるのですか?」

「いや参加するのなら全力は尽そうと思う、だが当然第一王子も参加するのだ、本気を出し過ぎるのも大人げないのではなかろうか?」

「それこそ舐めていると思われてしまいますわよ、マーシャはペアの試合となれば参加することはないと思われますが、当然試合はしっかりと見学するのでしょう?」

「自分で取って来たお宝だ、誰の手に渡るのかは知りたいところだろう」

「手を抜けば後で何を言われるかわかりません、私達も万全の準備をして臨まなければいけませんわね」

「準備ですか?」

「もちろん明日から1週間、もう時間もあまりないのですから特訓しないといけません」

「え~お姉さまそれは~」

「あら、大丈夫よミシェルは私が面倒見てあげます」


第2王妃は半年前に第四王子のミシェル・オースチン・アルフレアを出産したばかりなのだが。

その回復の速さは医師も脱帽だった、その理由はマーシャから贈られた妊娠祝いの指輪とストール。

当然のことながら、聖属性の各種バフ付きの一品。

安産の指輪:お腹の子がすくすく育つ、悪阻つわりも軽減する、いくつかのガード機能(防御バフ+10、毒性除去、回復バフ毎分+100HP)

守りのストール:常に体温を一定に保つ、冷えから身を守る、火属性と氷属性のマイナスステータスや攻撃魔法から身体をガードする。

そのお陰で4千グラムと言う立派な男の子を出産するに至った。


「安心して訓練してね、王様も」

「も もちろんだ…」


この後マーシャの元へ伝令が来る、王様から魔法具の作成依頼。

この頃からマーシャの工房は大忙しになって行く、今ではリリアナやフロウラ。

そしてフランやその他の仲間たちが、マーシャの持つ工房で武具や防具の製作を請け負う事が多くなって行く。

王様からの要望はかなり無理難題だったが、それでもマーシャが手を抜くなどと言う事がないのがこの後試合を面白いものにしていくのだから何とも言えない。


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