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転生した王女はとんでもなかった(天使の過ちは丸投げです)  作者: 夢未太士
ダンジョン攻略・後編
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ダンジョン攻略無事終了

ダンジョン攻略無事終了


そこは60階層ボスのいた場所、取り残されたマーシャの仲間たちは戸惑っていた。


「姫様は?」

「どこにもいない…」

「まさか転移トラップか?」

「そんなわけないわ」

「それじゃおかしいだろ」

「まあ落ち着け皆」トラム

「そうねどこかでマーシャ様がみてるかもしれないわよ」リンダ

「まずは検証だな」ロッド

「お宝のドロップがないわね」ミミー

「と言う事は60階層ボスは倒せてないと言う事か?」

「倒せていなければ階層ボスがまだいるはず」

「とりあえずリポップする前にここを出て転移魔法陣で待つべきなのでは?」クロイス

「それが賢明か…」


一行は61階層への道の手前、転移魔法陣がある空間でマーシャが戻るのを待つことにした。

そして魔族の数人はマーシャの従者である3人を見て不思議に思う。


「…」

「…何?」


魔法学園の生徒3人はフロウラ達従者3人を見て不思議に思っている。


「何故?」

「どうしました?」

「何故、奴隷紋を押されたのに苦しまないのか?それとも主人が消えたのにそのままここにいる事が不思議?」ジル

「それも有るけど…」

「私達3人は奴隷ではなく従者もしくは下僕よ、だから奴隷のような最下層の扱いは無礼になるかもしれませんよ」

「いやそういう事じゃなくて、なんていうか…」

「あなたたちがこの隙に逃げないのかが不思議なんじゃない?」チャッピー

「あ~それでしたら単純に姫様の元にいた方がメリットが沢山あるからと言う事です」

「あなた方もそうでしょ」カユーラ

「ああ、ここにいる学友は全員アカデミーでも上位にいる、得意な科目ではお互いにやり合う試合でもない限り他の学生との勝負では負ける事がないぐらいだ」

「最初に姫様と戦った時はすげー悔しかったけどな」カバネル

「おかげで世の中には上には上がいっぱいいるんだと分かったのよね」

「多分姫様60階層も自分一人で攻略可能だったんだろ、そこに俺達お邪魔させてもらった形だからな」ロッド

「そういえば魔王国では姫様の噂ってどうなってる?」カバネル

「魔法学園ではそれほど噂にはなっていないな」グロシュ

「私もあまり聞いていない、だが公爵家の私兵の噂ではハンクル公爵でも歯が立たなかったと言う話だ、母上もあまり話してくれなかった」

「ふ~ん」

「逆に、あの姫様なんであんなに強いんだ?」

「そこ 聞きたい?」チャッピー

「ああ 聞きたい」グロシュ

「どうしよっかな~」

「すまん今は持ち合わせがない」クロイス

「あ 冗談よ、ほんとに見返り貰うと後で姫様にどやされちゃう」

「私から少しお話ししましょう」リリアナ


「マーシャ様は第2王妃のお子様で…」


リリアナはマーシャの事は全部調べた、敵…いや師匠となったマーシャの事を最初はライバルと考えていた。

中等部へ上がり3年になった時、飛び級で編入して来る王族の姫が同じクラスになると言う話は2か月も前から噂を聞いていた。

自分より7つも年下の王女、初めから初等部6年に編入し数々の噂と伝説を打ち立てていた。

その王女が同じクラスになるのだ、誰もが興味深々だった。

しかも初日に男子はもちろんの事、女子にもケンカを吹っかけて来るのだ。

最初はあの物言いにカチンときて、得意な魔法を使い懲らしめてやろうと思っていた。

所がだ、7つも歳下の子供に完膚なきまでにやられてしまった。

その衝撃は彼女をどん底に落とすどころか、今までの訓練や修行が全く通じなかったことへの悔しさの方が大きく上回った。

幼少のころから魔法師として育てられたリリアナはその年まで向かう所敵無しだったのだから。

だが、知ってしまったその力量はかわいらしい姿からは想像もつかないぐらい強大だと言う事を。

勝負が終わった後、2つの気持ちに揺れ動いた、自分への情けなさと同時にマーシャへの興味。

知りたくなった、強さの秘密。

だから常にマーシャの元にいる事を望んだ、いつでもどこにでも。

幸い父であるビルシュタイン将軍も彼女の行動を応援してくれた、第三王女のそばで自らを高めるために修行をせよと。

それから1年半、魔族との抗争に同行し、その後同じように飛び級で高等科へと編入。

いくつかの修行法を伝授されるとともに、学院では学べないような事までマーシャから教えてもらう事が出来た。

マーシャが行う事全て、その発想も今まで聞いたこともないもばかり。

魔法力が高ければ可能になる高威力魔法の数々から、創作魔法への流用等々。

目の前で見せつけられた力そして発想、通常ならば隠すはずの秘伝ともいえるはずの技術。

まだ共に行動してから短い年月だが、それでも沢山の事を学ぶことができた。


「と言う話も聞いています」

「もしかして父に聞けばまだ何か分かるかもしれないな」クロイス

「魔王様か?」グロシュ

「それ難しいと思いますよ、昨年の夏起きた抗争の件は魔王様から箝口令が出されています」ドルチェ

「そうなのか?」トラム

「はいあまり公にすると処罰の対象者が増えて国内の情勢が悪くなるからと伺っています」

「王国ではそれほどでもないな、姫様がほとんど一人でやっちゃったからな~」

「そういえばお三方は魔王城へ同行したのでしたよね」ロジー

「…」

「私たちは見ておりません、見たとしてもお話しできませんよ」フロウラ

「ストップ、もうやめよう なんか姫様の事で雰囲気まずくなるのは違う気がする」チャッピー

「その通りです、姫様がなさってきたことが私たちにとってプラスになっている事、それこそが事実です」

「それにしても遅い、と言うかどこかに飛ばされたのならどうすんだ?」

「まだ時間があります、ここで到着を待つそして午後6時になったら1階層へと転移しましょう」

「そうしよう、まだお宝受け取ってないからな」カバネル


まさかマーシャが250階層で神と話しているとは誰も思わない。

さて一方のマーシャはと言うと…


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