42階層
42階層
所持品の点検そして魔法具の点検、今のところポーション類を使う場所は無いのでロッドとカバネルは、かなり懐には余裕がある。もちろん女子達は回復ポーションは数種類そしてメイン武器以外にもサブ武器を所持してきており。
着替えもちゃんと持ってきている、若干名化粧品も所持しているが、まあそれは使う場所があるかどうかは疑問だ。
「42階層が終わったら休憩じゃ」マーシャ
「と言う事はもう3時か?」
25階層から始めて7時間が経過した、16階層を踏破したことになるので30分で1階層というペースだがこれは学友達やトラム王子に合わせたスピード、それでも1階層1時間の平均スピードと比べれば早いと言える。
ダンジョンの中は昼も夜も分からないが魔法石を使った時刻計測装置を作成したためマーシャにはいつでも外の時間が分かる。
この世界の時間は転生前の地球の時間とほぼ同じ、太陽も一つだが月は2つありその回り方は少し違うようだ。
魔法が使えるこの世界ではある程度の不思議は問題にならないが、それでも科学的物理的な法則は地球と変わらない所がみそだ。
「湖」
「どうやらそのようだな」
「水飲めますかね」
「止めておいた方が良いじゃろう」
カバネルが湖のほとりに近寄って行く。
「普通の水か?」
「バシャン!」
そこに現れたのは骸骨軍団、どうやらその姿はパイレーツ(海賊)のよう。
いつの間にか湖の中に幽霊船まで現れた。
骸骨の群れが20体以上ゆっくりとこちらへ進んでくる。
「で でたー」
「今さらじゃな」
「今更ですね」
「戦闘用意!」
「プロテクション アタックアップ フィジカルアップ」
「リジェネレーション ホーリーガード」
物理攻撃で屠れる敵などもうチームマーシャの敵では無かった。
そして少し離れた場所に浮かんでいる船はどうしたかというと…
「妾に任せよ!」
「メガフリーズ!」
難破船のような船全体が真っ白に凍り付く、そこへさらに追撃。
「エクスプロージョン!」
「グワン!バキャーン!」「パラパラパラ…」
「えぐい」カユーラ
「まああそこまで行くのは面倒ですし」フロウラ
湖は直径1kと言った所だが、その真ん中から少し岸寄りに現れた全長20メートルぐらいの難破船、ボロボロの帆や船首の飾りはちゃんと作り込んではいたが、そこまで行って中の骸骨やグールを退治するのは面倒この上ない。
多分水に入れば中から半魚人なども出てきそうだが、マーシャの魔法で船は木っ端みじん、その爆発により水中の魚も10匹以上屠ることができた。
遠目で見てもただの魚とは言えない、人魚系の尾ひれと腕が見えたので、案の定と言った所だ。
そして水際にレアドロップが数個打ち上げられていた。
「水晶か?」
「それと真珠でしょうか?」
直径12センチの水晶玉・予知魔法が付与されている、そして真珠が5つ一つの大きさが2センチと言う大玉の真珠。
水晶は金貨10枚はする透明度の高いもので、真珠はイヤリングやネックレスに使える1コ金貨3枚はくだらない品、そしてポーションが3つ。
そのうちの一つはリザレクトポーション、そしてもう一つがパールポーション、こちらは美肌効果がある持ち出しOKの女子御用達。
もしかしたらこちらのパールポーションの方が高く売れるかもしれない。
「これ商品か?」
「わー美肌効果ですって」
「マーシャ様後で…ゴニョゴニョ」フロウラ
「分かった後でな」
どうやらフロウラはパールポーションが欲しい様子、確かに化粧品ならばまだマーシャには必要ない。
だがその効能は美肌以外にもありそうだ、特に魔族は色が少し濃い者が多い、どの世界でも美白は憧れなのかもしれない。




