王様からの指令
王様からの指令
次の日マーシャは王宮に転移し第二王子トラムのダンジョン攻略に同行すると告げる。
「おお久しぶりだなマーシャ」王
「父上お元気そうで何よりです」
「今日はどうした、又何か問題を解決したか?」
「父上それほど問題はしょっちゅうおこるものではございません、それに私ばかり出張っては皆の活躍する場所がございません」
「おお、それもそうだな、では本日の用事はなんだ?」
「次のダンジョン攻略にトラムお兄様も同行したいと言われましたのでその了解を得ようと参りました」
それを聞いて王様は少し眉間にしわを寄せる。
「それではマーシャの足を引っ張るのではないか?」
「父上はそう考えられるのですね」
「違うのか?」
「私はトラム兄さまに地獄を経験させてあげるつもりでおりますが…」
そういうとマーシャはにんまりと微笑み口角を上げる。
その顔を見て王は冷や汗を掻く。
(なんだマーシャがかわいいだけでは無いのは知っているが、先の戦いを経験させたのはまずかったのだろうか?)
「いや確かにトラムはあまのじゃくではある、それを案じて少し威厳を持たせようと許嫁であるリンダ嬢の挑戦に加勢するよう命令したのだがな」
「お父様の命令とあらばトラム兄さまに普通では2度とできないような経験をさせて上げましょう」
「そうかならばマーシャにお願いする第二王子を漢に作り変えてくれ」
「はい此度のダンジョン攻略が終われば必ずやトラム兄さまはりっぱな戦士になりましょう、ウフフフフ」
その日王城から学園に戻るとすぐに、今度の土日を使ったダンジョン攻略の計画が仲間に伝えられた。
参加者は次の通り・
マーシャ・オースティン・アルフレア 第三王女
トラム・シュバリオール・アルフレア 第二王子
リンダ・タム・ローラン 公爵家ご令嬢
フラン・エルウッド マーシャのメイド学友
リリアナ・シュローダー 公爵家次女学友
フロウラ・ゾーヴィル サキュバス使徒
ジル・チュラキュア ハーフドラキュラ使徒
カユーラ・ビラット 兎人 使徒
そこへさらに獣人2人が参加する。
ラランカ・パイエルン 白虎獣人 トワイ村村長代理
クローネ・チャンバラガ 猫獣人 A級冒険者
獣人2人は魔王国へ行く際必ずマーシャに同行する、それは譲れないらしい。
獣人達はマーシャに相当の恩を受けたと今でも感じている、もちろんラランカもクローネも現在はかなりの手練れとなり。
前のように簡単に兵役徴兵部隊等につかまるような弱い女性ではなくなっている、もちろんマーシャは彼女らにも魔法具はいくつかプレゼントしている。
そして今回の攻略には後から2名が参加の名乗りを上げている。
昨年夏に魔族戦で同行した学友、現在は2つ下の学年(高等科1年)に進学している。
ちなみにマーシャは高等科3年に飛び級しフランは1年リリアナは2年に上がった。
マーシャと同じ3年生にアマンダ(第一王女)がいるのでこの学年でマーシャは1年学ばなければならないが、来年は又飛び級する可能性もある。
第二王子のトラムは来春卒業となるが、彼はその後西の領もしくは南の領を下賜されて宰相の位かもしくは公爵家を名乗ることになるかもしれない。




