天使たち
登場人物及び団体名、固有名称など歴史的な背景は全てフィクションです、内容や物語には最近流行りの言い回しが沢山出てきます、理解したい方は他のラノベ作品をたくさん読んでから本作品を購読されることをお勧めします。
神は何を見ているのか、いやそもそも見ているという考え自体が間違っている。
神はいる、確かにいるのだ、だが神の仕事とは…
「お~い 次の人どうぞ~~」
「人族 享年27歳 交通事故…」
バインダーに閉じられた紙を見て何やら書き込んでいる。
そうここは人間が天国と呼んでいる場所、そして今行われているのは魂の選別。
「ん~交通違反と飲酒運転って…ここは警察じゃね~~ぞ」
「ピートさんそんなこと言っても仕方ないでしょ」
「そういうけどアリアちゃん、最近多すぎない?」
「そういえばそうね、まあ仕方ないでしょ馬鹿ばかりなんだから」
「それを言っちゃあおしめ~よ~」
「それ誰かの真似?」
「地上のTV番組」
「ふ~ん」
「だけどさ~~こんな選別して意味あんの?」
「そういう話は次の会議で神様に直接言いなよ」
ここでは魂の選別が行われる、いくら天国に来てもその魂はすべて同じわけではない。
そして天国では神とは別に天使という位がある、魂の選別はこれら天使によって行われている。
彼らは思ったより勤勉ではない、ほぼ人族と同じように間違いを犯したりうっかりミスもかなりある。
人の魂はこのように天使により選別され、再利用されるのだ。
魂は実は作られたもの、神によって作られている、ということは無限ではないのだ。
そして魂はリサイクルされるのだが、そのリサイクルの情報を査定するために一定の法則がある。
天使も神も天界にて仕事をしている、神は魂を作り天使がその魂を器である肉体に入れていく。
入れる先はほとんど赤ん坊だがたまに大人の肉体や少し育った肉体の場合もある。
さらに肝心なのが、魂の入れる先は人族とは限らない。
生き物は知っての通りアメーバーからハエや蚊そして魚や牛などその生態系によりさまざまだ。
特にこの星ではその種類は億に及ぶ。
人族などその一つでしかないのだ。