表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
罪に願いを 新世界の先駆者  作者: 綾司木あや寧
二章 赤陽世界編
44/175

ギイム 3

「あ、誰かいますね」

「お、ほんとだ」


 歩き続けて二時間、天照城まで数百メートルの距離までなると、視力が良いのか二人は入口付近で出迎えているようにも見える人物を確認する。


「女の人…でしょうか? でも、この凄まじい魔力質量は……」

「ステラだろうな」

「ステラ? あ、天照大御神ですか?」

「ああ。お前の目にはどこまで見えてるか知らないけど、アイツ、獲物を見つけたみたいにヨダレを少し垂らしながら鋭い眼光で見てるからな」

「女神とは思えない顔をしてますね……」


 入口まで辿り着く二人、そんな二人を歓迎するように女性は口を開く。


「ようこそ御二方、ここは赤陽世界ギイムの王が住まう天照城。

 そして私はこの世界の王であり管理神を勤めております天照大御神です。どうぞお見知りおきを……」

「あっ! こ、こちらこそ、よろしくお願いします……」


 深々と頭を下げる天照大御神に恐縮し、自分も頭を下げるマモン。

 そんな二人を冷ややかに見つめる人物が一名、、、


「マモン、一応言っとくが、コイツはお前ら悪魔を見捨てた神の一体だからな?」

「で、でも…なんか、頭下げなくちゃ…って思っちゃって……」

(純粋というか、力を奪われたから牙が抜けたというか……)「それと、ステr…」

「はいっ!結婚しますか?!」


 食い気味に返答をし、婚約宣言をする天照大御神ことステラ。

 これが、彼女の本性である。


「……いつも通りで安心したよ」

「うふふ……初めての方がいらっしゃったので、社交辞令として丁寧な挨拶をしただけですよ〜ぉ。

 そろそろ結婚しますか?」

「しねーよ、それよりも大事な話があるんだ」

「暴食の悪魔の話ですよね〜?」

「!?」

「知ってるのか」

「はい。今から五時間ほど前にここにやって来て、スーくんとツーくんの居場所を訊ねられたので、富士山にいますよ〜って教えちゃいました〜」

「…お前ってやつは、弟たちにすら興味を持たないのか……」

「はい。アッくんに危害を加えないのであれば、他はどうでも良いので〜」


「はぁ…」と、頭を抱え、ため息を吐くアルハ。

 マモンは何の話をしているのか分からず、ステラとアルハを交互に見ながら説明を待っていた。


「ん? ああ、そうか、これだけじゃ分かんないよな、それに歩き疲れてるだろうし……。

 ステラ、空き部屋はあるか?」

「洋室と和室、どちらにしますか?

 私的には洋室が……」

「和室で。洋室だとラブホテイストになるから絶対選ばないぞ」


 マモンへの説明と腰を下ろすために、とりあえず天照城の中にある客間に案内してもらう事に。


 客間へと案内されるまでの途中、マモンはよそよそしく辺りを見回す。


「どした?」


 それに気付き声をかける。


「あ、いえ…少し気分が悪くて……」


 そう言って胸元をさするマモン。


「水でも飲むか?」

「ありがとうございます。んっう……」

「神の魔力に当てられているのでしょう。

 普通の人間が妖怪や悪魔の放つ瘴気で体調を崩すのと同じで、悪魔であるマモンさんは複数の神の残留魔力で気分が悪いのかと」

「そういや、俺は逆に調子が良いけど、それが理由か」

「ケホッ! ケホッ……はぁ…はぁ……」

「マモンっ!?」


 水を飲むも、あまり効果が無いのか、その場で倒れかけてアルハによりかかる。


「っ! あ、私も、具合が……」


 その光景を目にしたステラも体調を崩すフリで倒れる。


「……」

「えっ…」


 自分の方へ倒れてくるステラを避け、当然のごとくバタンっ!と床に直撃するステラ。


「いたぁ〜い……躱さないでくださいよ、アッくん……」

「何をどうしたらお前が倒れる事になるんだよ」

「足がもつれちゃうこともあるじゃないですか〜ぁ……」

「高齢だからな、骨が脆くなってんだろ、カルシウムでも摂ってろ」

「アッくん……そんな……」


 普通なら辛辣だの酷いだの言うであろう。しかし、、、


「私の事をそこまで心配してくれてるんですねぇ…!」

「……ソウダナー」


 ここまで来るとアルハもヤケクソである。 


「そんな事より、マモンのこの状態、どうにか出来ないか?」

「出来るには出来ますけど〜、ちょっとアッくん離れてもらえますか〜?」

「? ああ、分かった」


 マモンの体を預け、離れると、ステラをマモンの耳元で何かを囁いていた。

 マモンは頼まれ事をされたのか首を縦に振る。

 すると次の瞬間、


「んちゅ……」

「んっ!!」


 二人は突然舌を絡めながらキスをし始めるのだった。

二人は幸せなキスをして終了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ