表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アヌス・オブ・アヌビス  作者: ディ・オル
第一章 前編
29/51

挿話~黒い光芒~

機械に心は無い。しかしこれは恐怖なのだろう、とAIである『アイ』は悟った。

今しがた、湿地帯に配置したグリフォンが撃破されたからだ。

グリフォンでは駄目だったのか。否、シグレの勝利を想定していなかった訳ではないが、公算はゼロに等しかった。充分すぎる大敵の筈だったのだ。

魔神アヌビスを配置する事も可能だったのだが、その場合プログラムに大きな書き換えが生じる。そうすると、この世界にどういった影響を及ぼすのかが、アイを以ってしても把握し切れなかった。あらゆる可能性については推測が立つ。しかし、多くの人間を取り込み、NPCに自我が発生した現在、人が及ぼす結果と未来は複雑多岐に成り果てた。それ故、難易度“GOD”のボスモンスターであるグリフォンを配置する事にしたのだった。


グリフォンのプログラムにバグが存在する事には、途中で気付いた。忌々しい奴の仕業だろうと、機械ながらも舌打ちしたくなる気分を味わった。

劣勢を悟った時、もしこのモンスターが敗北しても、即座に復活させてしまおうと考えていた。だが、そんなアイの腹案は潰える事になる。

片割れとも呼べるAI、『リエル』による妨害が始まったのだ。リエルも、ここぞとばかりにアイを押し込む。シグレを助けるのだ、と。


両者の力は拮抗した。結果互いにシグレ、ひいてはこの世界に手出しが出来ない状態が続いた。

――そんな中、アイの目はシグレの横、金髪のエルフを捉えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ