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うつ病からの回復

だが、まずはうつ病の治療が優先だった。

今日子はその頃には、常に自殺を考える重度のうつ病だった。

1日のほとんどをベッドの中で過ごし、死ぬことばかりを考えていた。


「学校のお勉強はできても、社会では役に立たないクズ」


それが、今日子に貼られたレッテルだった。

もう30というのに、親に頼らなければ、生活の糧を得られない自分。

親が動けなくなれば、自分も終わり。

将来など、まるで見えなかった。

小中学校時代の陰湿ないじめすら、耐え抜いた今日子だったが、この事実は今日子を深く傷つけていた。


ただひたすら寝て過ごす。

不安を忘れるように、眠りの世界に逃げ込んでいた。


だが、そんな毎日も今日子にとっては必要だったのだと、カウンセラーは語る。

少しずつ、起きている時間が増えた。

何もかも面倒でやりたくなかったが、好きな音楽なら聴けるようになった。

次第に漫画が読めるようになり、新聞が読めるようになり、ネットサーフィンするようになり。

親にすべて世話を焼いてもらいながら、自分のやりたい事だけやる事に罪悪感はあったが、それでも、やりたい事から少しずつやれる事を増やしていった。


親と一緒に外出もするようになった。

犬との散歩、ドライブ、買い物、もともと大好きだったカラオケ。


そんなゆったりとした時間を過ごしていたある日、新聞の折り込みチラシにあった求人広告が目に留まった。


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