露払い
レミリアお嬢様は退学には成らず、謹慎処分1週間で済んだ。
伯爵家の方に連絡を入れたが、次アイリス嬢や他の女子を害することが有れば、退学手続きを取り、連れ帰ることを決めた。
当人にも伝えたが、逆ギレしたのでひっぱたいた。
性格矯正にしても、手の付け所も無さそうだが…
1週間の謹慎で済ませることが出来ず、3週間休ませる結果になった。
初めの3日間で、今までのレミリアの我が儘と、それらにどれだけの金が掛かるかを叩き込んだ。
彼女…レミリアの前世が勘違い女でないことを祈りつつ、邪魔なプライドをバキバキに砕いて、ポイした。
5日目にして、彼女は気付き反省した。
そうして、必要な知識を叩き込むことで、彼女を立派な淑女に仕立てあげた。
「先に申しておきますが、同級生の方々がお嬢様に対する好感度はマイナスと思って下さい。
失った信頼以前の問題でして、初対面であるのにベタベタしては不快感しか与えませんし、周囲の者に対する嫌がらせ…嫌われていても仕方がないことです」
髪型をツインテールにし、やや大きめの黒に紫のラインが入ったリボンで結う
「判ってるわよ…」
そう言いつつも不満げに口を尖らせる。
「そんなお嬢様に関わってくるのは、バカが付くほどのお人好しか…お嬢様を利用しようとする強かな人間ぐらいでしょう
そうそう、教授陣の風当たりもそれなりに強いかと思われます」
今やグッと唇を噛みしめ、耐えている。
それ相応の報いにしろ、因果応報か…悪因悪果でも良いが…
見捨ててないだけ、有り難いと思え
寮から出た瞬間に、周囲の話し声はひそひそ話に変わった
「俯くな。胸をはり、前を向け」
耳許で囁くように言えば、堂々と校舎へ向かってく…
その一歩分を開けて、着いていく。
授業中は絶対的なアウェーらしかった。
教授らに集中的に当てられて、何とかノートをとれる程度…
「アイルー、遅いわ…何してたのよ」
「あぁ、邪魔な羽虫を始末してました」
ニッコリ笑っているのに、怯えられた…
解せぬ