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ゲーム?(異世界?)に転生した!?  作者: 我輩は猫である
7/12

閑話

 シオンのお話です。

 

 私の名前はシオン。5才です。今日はミーちゃん(本名はミルファ)と、おままごとをして遊ぼうと思います。約束はしてないけどね♪


 ミーちゃんの家は私の家から遠いです。歩くのは疲れるけど、がまん、がまん。そんなこと考えてたら、クロ・・・クロ・・・クロなんとかが森に入っていくのを見ました。大変です、子供は森に入っちゃダメ、と言われたのに、え、と、ここから近いのはミーちゃんの家だ!大人に知らせなきゃ!私は走りました。ミーちゃんの家に着き、ミーちゃんママにさっきの出来事を話し、「あら、良いところにきたわねぇ~。トーング(甘いお菓子の名前)があるの、ミルファと一緒に食べてらっしゃい。」本当!?食べる、食べます!そう言ってお菓子を貰って、ミーちゃんのところで食べました。美味しかったです。あれっ?何か忘れてるような?う~ん?思い出せないなら大したことじゃない・・・よね?うん!きっとそうだよ!そうしてミーちゃんと遊びながら、明日の約束をしました。


 今日はミーちゃんと外で、遊びます。ミーちゃんと合流して、遊んでいたとき、事件が起こりました。なんと、イジメです、イジメ。三人の男の子が年下の女の子をイジメていました。私はそれを見て、怖くてたまらなかったけど、止めようと思ったのです。でも、横から、クロなんとか君が来て、リーダーっぽい男の子を無言で蹴りました。当然、リーダーっぽい男の子は怒りました。クロなんとか君が「女の子、イジメるのカッコ悪いぞ。」と素っ気なく言いました。三人の男の子は怒ってクロなんとか君に襲いかかったのです。クロなんとか君が「・・・筋力上昇(弱)」と呟いたのを聞こえました。意味は分からなかったけど、私は直感的に魔法使ってる。そう思ったのです。喧嘩はクロなんとか君の圧勝でした。カッコよかったです。

 私はヒールが使えます。ですが、魔法が使える人は村にはいなかったのです。なので、魔法を使った、クロなんとか君が気になりました。私はイジメられていた女の子をヒールで治しながら、名前を聞いてみた。「クロヴィルだ。お前たちは?」と聞かれたので、名前を教えると、「・・・シオン?ヒール使えて、白髪、・・・<無敵聖女>か!」と何やらぼそぼそと言っていました。しかし、クロヴィルか、長いな~、よし!私はクロヴィルのことをクロとよんでいいか、聞きました。少し驚いていましたが、いいよ、と言ったのです。クロ、クロ、クロ、うん!言いやすくなったね♪


 あれから、クロのことが気になって、後をつけてみると、森の中に入ったのです!そういえば、以前にも入っていました。私は後を追うことにしました。クロのことを知りたくて。ばれないように、森の中に入ったのですが、だんだんと怖くなり、クロに話しかけてしまいました。だって、すごい怖かったんだもん!話しかけたら、私に気をつかったのか、村に帰ることになったのです。優しいな~










 12才になりました。私の幼なじみ、クロは村ですごい人になっていました。クロは畑の改善や、大浴場や村の塀の建設、家の改築、武器や農具の改善など、村に貢献し、陰で神童と呼ばれるほどでした。私はクロに少し嫉妬しましたが、それ以上に誇らしく、そして、怖くもありました。クロは私たちのことを見下しているんじゃないか。そう思うと怖くてたまりません。私はクロのことを幼なじみで友人だと思っています。でも、クロは違うかもしれない。クロはそんな人ではない。と、頭では分かっていますが、どうしても拭いきれません。そんなことを考えていると、クロが森の中に入っていくのを見ました。私はかなり前からクロが森に入っているのを知っています。ですが、7年前の影響か、森にたいして怖い印象があり、そしてクロが森で何かしているのを隠していることもあったので、誰にも話していないし、自分でも行こうとしなかったのですが、今日は後を追うことにしたのです。自分の不安を払拭したくて。私はクロに見つからないよう注意して、歩いていたのですが、そのせいで周りを見ていませんでした。なので、途中でゴブリンに出会ったときは、心臓が破裂するんじゃないかと、思ったくらい驚いたのです。ゴブリンが私の体をなめまわすように見たあと、気持ち悪い笑みを浮かべたのを見て(シオンの主観)、悲鳴をあげて、倒れてしまいました。

 目を覚ますと、クロの背中でした。私はクロに怒られてしまいました。ですが、私は内心でとても喜んでいたのです。クロは私のためにゴブリンと戦い、私のために真剣に怒ってくれた。クロは私のことを友人で大切にしてくれてる。素直にそう思うことが出来たからです。私はもうクロのことを探ろうとは思いませんでした。クロのことを知りたい、そう思うのは変わりませんが、無理に知ろうとは思わなくなったのです。

 クロの背中はとても温かく、何故か、幸せな気持ちになりました。









 あれから3年経ち、私は15になりました。クロは相変わらず、森で何かをしていた。でも、最近、そわそわしているような気がする。なんと言うか、浮かれているような感じ。そんなクロの様子に私は不安になった。理由は分からないけど・・・。でも、そんな考えを吹き飛ばすような事が起きた。魔物の大量発生。幸い、死傷者はいなく、大きな傷を負うものもいなかった。でも、畑や塀がひどい状況になっている。村は混乱し、途方にくれた。そんな状況のなか、クロは自ら率先して、混乱を抑え、畑や塀の改善をした。

 その姿を見て、村の女の子たちは、「クロヴィル君って、いいよね♪」と言いはじめていた。私は、


ー嫌!やめてよ!クロは!クロは私の・・・私だけの・・・


 そこまで考え、気がついた。


ー私、クロに恋してたんだ・・・。


 私は顔を真っ赤にさせながら、ある決意をした。クロに告白しよう。振られるにせよ、振られないにせよ。私は村が落ち着き、クロに考える時間ができたら、告白しようと決めた。

 クロがそわそわしていた事を忘れて・・・。








 1年経過し、村もやっと落ち着きを取り戻した。私は今日、多分、人生で一番緊張していりゅ。こほん、緊張している。ついに告白をするときがきたのです。ですが、いくら探してもクロが見つかりません。私はクロの両親に聞いてみると、「え!?シオンちゃん、知らなかったのかい!クロヴィルは旅、冒険にでたよ。」と言われた。私は呆然と立ち尽くしました。クロがいる日常を私は信じて疑っていなかったので。

 私は家に帰りながら考えていました。クロのことを諦めることではなく、どうやって、両親に旅に出る許可をもらうか、を。私はクロのことを簡単に諦めるほど、融通のいい心はしてないし、クロ以外の男性に寄り添うところを想像出来ない。


ークロ、私は諦めないから!

 待っててね、絶対に好きって言ってもらうから!!














































 半年後、シオンは旅に出た。




 クロヴィルは15才のときに、シオンに伝えようとしたが、その時、魔物の大量発生し、伝え忘れてしまったため。



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