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ゲーム?(異世界?)に転生した!?  作者: 我輩は猫である
5/12

そして、5年たった。


 転生してから、5年の月日が流れた。今のクロヴィルのステータスは、






 ステータス


 人間

 クロヴィル

 level:1


 HP  6/6

 MP  3046/3047

 筋力 5

 魔力 9

 器用 8

 瞬発力 4

 持久力 4

 運 61


 ボーナスポイント 0


 種族スキル

 なし


 固有スキル

 大魔術師の器 効果:MPステータス補正(特大)


 スキル

 創造魔法






ーいつ見ても、MP だけ桁外れだな。ま、そうなるようにしたのは、俺だが。しかし、幼い頃のほうが、MPステータス補正(特大)を考慮しても、上がりやすいのは嬉しい誤算だったな。



 そうなのだ。実は、幼ければ、幼いほど、ステータスは上がりやすいのだ。

 さて、クロヴィルが住んでいる村はルムンド村という。このルムンド村は畑しか無いような、田舎だった。しかし、前世ではVRゲーム<エンテファブリア>をプレイしたことのある人なら一度は聞いたことのある村の名だ。それは、



「ク~ロ~。こんなところで何やってるの?」



 クロとは、俺ことクロヴィルの略称だ。そして、この声の主はシオン。同い年で白髪の可愛らしい女の子だ(俺はロリコンではない。)。そして、この女の子がルムンド村を有名にさせた張本人でもある。プレイヤー達が二つ名をつけるほどに。



「俺は冒険みたいなものだ。そんなことより、シオンはどうしてここに?」



 ここは森のなかだ。女の子が一人で来るような場所じゃない。

 ちなみにクロヴィルは冒険ではなく、ちょっとした実験を行うためだ。誰かに魔法を見られたくなかったため、一人で来たが。魔法は基本的に学園で覚えるようなため(人間社会で学園に行くのは貴族、王族、裕福な平民である)、平民が魔法を使うと、貴族や王族に目を付けられる可能性があるからだ。それに、おそらく、現時点で創造魔法を使えるのは俺だけだ。たとえ、誰であろうと見せる訳にはいかない。人の噂は広まるのが早いからな。



「わ、私は、ね、ク、クロが一人で森に入っているのを見かけたから、心配になったんだよ?」



 ちょっと、どもったのは気になったが言っているのは正論なので気にしないことにした。



「ふ~ん。俺はさっきも言った通り、冒険中だな。心配しなくても大丈夫だ。じゃ。」



 そう言って、ここから離れようとしたところ、



「わ、私も一緒に行く!」



 なんて言い出した。正直な話、邪魔だった。魔法を見られたくないから、村から離れたのに、一緒に来られたら本末転倒だ。



「いや、シオンは村に帰っ、」



 そこまで言って、思った。ここは危険の少ない森とはいえ、森の奥だ。絶対に安全とはいえない。そんなところを女の子を一人で帰らすのはどうなんだ?と、



「私、役に立つよ!怪我をしてもヒールで治せるもん!」



 急に黙った俺を見て、シオンは言った。ヒールとは初級の回復系魔法だ(回復系魔法は光魔法で覚える。)。さっきも言った通り、魔法は基本的に学園で覚える。学園にも行ったことのないシオンが何故使えるのか。それは、シオンの固有スキル:天使の祝福による効果だ。天使の祝福はヒールをMP消費なしで使用できるようになる(再度、使用するためには一分間の時間が必要)、回復系魔法の回復量が1.2倍。という効果だ。前世で有名だったのもこのスキルがあったからだ。ちなみにこのスキルは進化する。スキルが進化するのは珍しくないが、固有スキルが進化するのは珍しい。進化すると、今でも十分強力だがもっと強力になる。



「いや、やっぱ今日はここまでにする。村に帰ろう。帰るまでが冒険だからな、もしもの時は回復頼む、シオン。」



 シオンはなにがなんでもついていく。みたいな気概を感じたので実験を行うことを中止し、帰ることを選んだ。ちょっと頼った言い方をすれば、無理してまで冒険に行こうとは思わないだろうし。



「う、うん。回復は任せてよ!」



ーま、危険はほとんど無いから大丈夫だろうけど。



 そのあとは特に何もなく、村に戻った。

 この村の気象は一年中穏やかで、作物の育ちやすい環境だったが、もっと良くはならないか?と思い、作物の栄養価を上げる方法を考えた。最初は作物に創造魔法で上げようと思った。しかし、その方法は俺が村にいなくては成り立たないので却下。次に土を栄養分の含んだものに変えようと思った。しかし、これは一時的なものにすぎないので却下。いろいろなものを考えたが、全て一時的なものでしかなく、頭を悩ませた。だが、村長の家にある本(日本語だった)により、魔力の含んだ土は栄養価を上げるような記述が載せられていたのが判明。これを読んで思い浮かべたのは魔力石だ。魔力石は魔力を放出する石(世界最大のレルリニット鉱山で、ごく稀に手にしか入らない)。これを畑に撒けば、栄養価が上がるのではないかと考え、魔力石を創り、森でその予行練習をしようと考えていた。シオンが来て、実験は延長になったがな。

 結局その日は畑仕事を手伝い、MPを上げる日課をこなして寝た。

 翌日、シオンに見つからないよう注意しながら森の奥に行き、そこら辺にあった石を魔力石に変えることに成功した(MP2000消費)。とりあえず、創造魔法で鑑定してみる(MP消費50)。



 魔力石(弱)

 魔力を放出する石



ーこれで村に貢献できる!村を出るとき変な罪悪感を感じずにすむな。しかし、MPの消費でかすぎるだろう、これ。結局、無から魔力石を創ることできなかったし。



 クロヴィルが村に貢献しようと思ったのは、自分が村を出たい。と、両親が聞いたらおそらく、お前の好きなようにしなさい。と、言うだろう、間違いなくな。だが、自分は全く親孝行らしいことをしていない。好きなようにしなさい、といわれても自分が納得できない。ならば、自分にできる最大限のことをすべきだと思ったのだ。

 ちなみに魔力石(弱)にしたのは、強すぎる魔力は突然変異を起こすのでは?と、危惧したからだ。

 消費MPがでかすぎるので、何日かに分けて魔力石を創り、森で実験。これがうまくいったので畑にも撒いた。これで良くなればいいな。


























三ヶ月後、作物の栄養価が上がっただけではなく、品質まで上がり、備蓄に余裕がでたのは、嬉しい誤算だ。

 


 クロヴィルのテンションが前話に比べて低いのは、当初、転生して異常にテンションが高かったためです。今が通常時です。

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