そして、神は言った。
気がついたら、真っ白い世界にいた。目を凝らしても、真っ白い。
ーとゆうか、下?も、上?も、横?も、真っ白だから、上下感覚がわからんぞ。つーか、俺、死んだような気がするだが。死んで、真っ白い世界にいるのに何でこんなに落ち着いているんだ?以前の俺なら、動揺することはほとんどなかったが、これはさすがに異常だ。
「おお、死んでしまうとは情けない・・・。」
と、男のような、女のような、表現しがたい声が聞こえてきた。(どこかで聞いたようなセリフだな)声の聞こえてきた方へ顔を向けてみると、
「・・・つかぬことをお訊きするのですが、男ですか、女ですか?」
表現しがたい声は気になったが、テンプレ通りなら神様なんだろう。と、思いつつ顔を向けて、発した言葉は内心で考えていたものとはまるで違う言葉を言っていた。だって、すごい美形なんだが、男か女か分からない、10歳くらいの人だった。気がついたら、もう、言葉発してたよ。思わず、敬語で。
「ひどい、ひどいよ!見れば一目瞭然でしょ!もう、泣くよ、泣いちゃうよ、よし、泣こう、うわぁーーーーーーーーーん。
よし、飽きた。
さあ、本題に入ろうか♪」
ものすごい勢いで言ったあと、いきなり本題に入った。が、聞きたいことがあったので聞いてみる。
「待った、その前に聞きたい。死んだことは覚えているんだが、なぜ、俺は、」
「こんなに冷静でいられるか。かな?その理由は簡単、単純に冷静でなければ、これからのことを決めるのは無理かな~って思ったから、精神を落ち着けるようにしちゃった♪」
ーありがたいんだが、これからのことを決めるだと。てっきり、彼女?彼?の口調から、気まぐれで俺と会話しよう。と、思ったんだが。
「気まぐれで会話はしないよ。流石にね。ま、気まぐれと面白そうだったから、選択肢を与えにきたけどね♪」
ー気まぐれは合ってるだろ、しかも、心読んだぞ、こいつ。
「ふっふっふ、なんとなく分かってるぽいけど、私は神だからね♪何でも有りなんさ♪
さて、私は君の最後の瞬間をたまたま見ていた。まさか最後にあんなセリフを吐くとは思わなかった。とても、とても面白かったよ。だから、私を楽しませてくれたお礼に<エンテファブリア>の世界を作ってみた(どやぁ)
そして、その」
「行こう!」
「世界って、はやっ、まだ全部言いきってないよ!早いよ、早すぎだよ!しかも、思考よりも言葉のほうが早かったよ!?」
「当たり前だ!ゲーマーにとっての夢みたいなものだぞ!行けるチャンスがあるなら行くに決まっている!行かないという選択肢はありえん!!!」
「予想はしてたけど、予想以上の情熱だよ・・・。ちょっと、引くレベルだよ・・・。
まあ、喜んでくれて嬉しくもあるかな♪
さて、これから君は<エンテファブリア>の世界に転生します。異世界トリップは1人しかできない世界なのだよ♪」
「つまり、プレイヤーにはなれないのか?」
<エンテファブリア>の世界では、プレイヤーは異世界から来た人、という設定なのだ。(勇者召喚ではなく、異世界から迷いこんだ。と、いう設定)
「うん。ごめんね。死んじゃってるから、異世界トリップできないのだよ♪」
「生き返ることは?」
「君のいた世界では無理。違う世界ならOKなんだけどね♪」
「まあ、いいさ。憧れていた世界に行けるなら、どんな方法でもかまわん。」
「あとは、他に聞きたいことある?なければ、今すぐ、送っちゃうけど。」
「転生チートを!」
「無理♪」
「やっぱ、無理か。じゃ、記憶の持ち越しは?」
「それくらいなら構わないかな?よし、OKさ♪しかし、やけにあっさり引いたね?」
「そこまで期待はしてなかったうえに、地道に強くなるのも面白そうだったからな!ただ、記憶の持ち越しは絶対にしたかった。<エンテファブリア>への憧れは捨てたくなかったからな。」
「ふ~ん。それじゃあ、そろそろね♪
また、死んだときに会おうね♪
さらば!!!」
「ああ、また死んだときに。じゃあな。・・・・・・ありがとよ(ボソッ)」
そして、俺は真っ白い世界から消えた。
「やっぱり、面白かったな~♪彼♪
楽しい人生になるといいね♪」
な、長くなったぜ。(バタッ)