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だ日記

作者: 紫希

俺には一人の兄がいる。


小さい頃はやや引っ込み思案だったが、今ではなにに目覚めたのか、舞台、音楽に傾倒しいっぱしの芸術家気取りだ。


もちろん田舎のエセ芸術家が飯を食っていけるだけの稼ぎがあるわけもなく、両親のすねをかじる毎日なのだが。


俺はこの不景気の中、幸い正社員として就職することができ、今では社会人七年目の立派な中堅社員だ。


まぁ七年目とはいっても、俺たちの部署はなかなか人が入ってこず、未だにヒエラルキーの最下層にいるのだが。


俺は毎日職場と自宅とを往復するだけで、彼女もいないので寂しいのだが、なんというか、、兄はもてるのだ。


まぁ長男気質というのか、世話焼き、気配りをよくしているように見えるため、付き合いも広いのだが。

芸術家という、少し非日常な部分が魅力的なのだろうか。


フリーでいる期間が短い。


まあそれだけなら別にいいのだが、どうも二股をしているような雰囲気もあり、またたびたび嘘をついて遊びほうけている節がありイライラするのだ。


先日は日が変わるかどうかというような時間に、共通の友人の彼女を助手席に乗せているところを、帰宅途中にすれちがったくらいだ。


さて、今日もバイトの音楽教室のレッスンが23時からということて、まだかえってきていないが、皆さんならこの言葉を信じることはできるだろうか?


俺にはまったく信じられない。


いい加減仲のいい兄弟を演じることにも疲れてきたのだが、一体いつまでこの茶番は続いていくのだろうか。

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