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女神と魔神のギフトより勘違い特性が最強のスキルだった件~神魔覆滅させるもの~  作者: まん丸


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第百七十一話 守護者の初仕事と、三つの道


「俺は、やります」

ユウマの、静かだが、揺るぎない決意。

それは、もはや勘違いされた結果ではなく、彼自身の意志から生まれたものだった。その変化を、ロデリックは静かに受け止め、そして、具体的な行動へと繋げるべく動き出した。

「かしこまりました、ユウマ様」

ロデリックは、どこからともなく、一枚の、より詳細な被害状況が記された地図を取り出した。

「では、まず、最も喫緊の課題から、対処いたしましょう。魔物の活性化についてですが、現在、特に深刻なのは、二箇所にございます」

彼は、地図上の二点を指し示した。

「一つは、王都の北に広がる、『古の森』。凶暴化したグリフォンが、村々を襲撃しております」

「そして、もう一つが、南部の、『ミスリル鉱山』。原因不明の、特殊なスライムが大量発生し、鉱山機能停止、河川汚染も始まっている状況です」

二つの、深刻な問題。

仲間たちが、どちらへ向かうべきか、議論を始めようとした、その時。ユウマが、静かに、口を開いた。

「…二手に、分かれよう」

「「「!」」」

ユウマは、ガガルとアイを見た。

「ガガルさん、アイさん。二人は、北の森へ。グリフォン退治を、お願いできるかな? …もし、危なくなったら、遠慮なく、あの人たちを、呼んでいいから」

ユウマは、腕の中のチビすけに触れた。四大精霊との契約のことだ。

「おお! お任せください、ユウマ様!」

ガガルは、目を輝かせた。

「空飛ぶトカゲなど、アイ殿との連携で、一瞬で、地に叩き落としてみせますぞ!」

「ちょ、勝手に決めんなし! でもまあ、主サマの頼みなら、しゃーないか!」

アイも、まんざらではない様子だ。

次に、ユウマは、リリスとアリアを見た。

「リリスさん、アリアさん。二人は、南の鉱山へ。スライムの原因調査と、できれば、浄化をお願いします。…魔界が、関係しているかもしれないなら、二人の方が、適任だと思うから」

「あら、私に指図するなんて、いい度胸じゃない」

リリスは、口ではそう言いながらも、その瞳は、面白そうに輝いていた。

「まあ、いいわ。退屈しのぎには、なりそうだし」

「承知いたしました、賢者様」

アリアは、深く頷いた。「必ずや、原因を突き止め、聖なる光で、浄化してみせますわ」

こうして、ユウマは、初めて、自らの判断で、仲間たちに、指示を下した。

それは、小さな、しかし、確かな、リーダーとしての、第一歩だった。

「…して、ユウマ様は、どうなさるので?」

ガガルが、尋ねる。

ユウマは、少し、気まずそうに、答えた。

「俺は…」

その時、タイミングを見計らったかのように、**ヒュンッ!**と、白銀の機械鳥が、窓から飛び込んできた。

テーブルの上に、水晶の筒を落とす。

ウィルナス王からの、催促状だった。

ホログラムが現れる。その表情は、どこか、不機嫌そうだ。

『―――いつまで、待たせる気だ、『世界の器』よ。ゲーム盤の、準備は、とうに、整っているぞ。…まさか、怖気づいたわけでは、あるまいな? 直ちに、ヴァロリアへ、出頭せよ。…これは、王命である』

メッセージは、一方的に、途切れた。

ユウマは、深く、ため息をついた。

「…というわけだ。俺は、あの、面倒な王様のところに、顔を出してくる」

彼の顔には、諦めの色が浮かんでいたが、以前のような、絶望感はなかった。

「お一人で、大丈夫ですの!?」

アリアが、心配そうに尋ねる。

「ああ、大丈夫だ」

ユウマは、腕の中のチビすけと、胸元の冥王の宝珠に、そっと触れた。

「こいつらも、いるしな」

それに、と彼は付け加えた。

「話し合いをしに行くだけだ。…多分」

ロデリックは、その、三者三様の、出発準備を、完璧に、そして、迅速に、整えた。

ガガルとアイは、北へ。

リリスとアリアは、南へ。

そして、ユウマは、再び、中央王都ヴァロリアへ。

それぞれの、使命を胸に、一行は、星見の塔を、後にした。

ユウマの、『守護者』としての、本当の戦いが、今、三つの場所で、同時に、始まろうとしていた。

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