はなげ
「話が長い人っていますよね」
持ち時間はふんだんにあるわけではない。
「ポジションのある人は多少仕方がないが、それでもダラダラしゃべってるって印象の時はあるな」
自分だけ喋りすぎてると感じたら一呼吸置こう。
「すべての人が心地よく感じるようになんてのは不可能なんスけど、それにしても贅肉の多いコメントだなあって思うことがありますよ」
現代人は長文が読めなくなっている。胸に脂肪があるならまだしも、腹がボインになってもな。
「そこが意見の分かれるとこだが、簡易でも薄い内容を延々と聞かされるのは苦痛だし、難解な話はどうしても尺が長くなるしってとこなんだよな」
AIの登場で言語空間はさらに混迷を極めている。
「悲しいですけど、ネットは読まなくてもいい文で溢れています。ハヤカワの文庫読んだほうがよっぽどタメになるっス」
いまのライターがどういう文章を読んできているのかは気になるな。
「話が長くなる原因はよく整理されていないのと、単語のチョイスがズレてるのとがあげられるな」
紙で読む小説とネットで読む小説とは、同じ感覚では読めない。構成をガラッと変えたほうがいいだろう。
「平成は『はなげ』なんて略されてましたね」
話なげーよの略らしい。
「そんなん誰も使ってなかったぞ」
プロミネンスの時はマスクの下で髭と鼻毛が伸び放題になってる男がいたな。
「汚いっスもんね」
目くそ鼻くその比較は断然目くそのがマシだが、まつげ・はなげも比べるまでもない。
「マスク着用はまた減ってきたから、女といえども鼻毛は要注意だぞ」
個人的に腋毛よりもダメージが大きい気がする。
「先輩、女子に毛の話は禁物っスよ~」
風呂キャンセル界隈とか言ってる人らは、この辺もどういう扱いなんだろうな。
「美容院では聞いたことないが、理髪店ならゴッソリ処理してくれるぞ」
根元から抜くわけじゃないが、まあさっぱりする。
「ボっ、ボクは別に必要ありませんから~」
腕の毛もつるつるだしな。
「鼻呼吸もだいぶ楽になるんだ。鼻水の勢いがよくなるけどな」
俺もたまに鼻がつまったような声になっていた。
「歯医者さんでよく嘔吐いてましたけど、それはいいっスね!」




