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白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。  作者: 美杉。(美杉日和。)6/27節約令嬢発売中


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037 初めてのお茶会➁

「大丈夫ですか?」


 さすがにむせ込んだ私に、ブレイズは慌てて立ち上がろうとする。

 しかし私は反対の手でそれを制止した。


 いろんな意味で恥ずかしいからやめてぇ。

 もっとも、口いっぱいに頬張った自分のせいなんだけど。


「だ、大丈夫です。いきなりそんなことを言われたのでビックリしただけで」

「そんなこと?」


 あ。

 そこまで言われてふと気づく。

 彼が言ったのは、服装じゃない。

 やだ、何を勘違いしてるの私。

 ちょっと馬鹿すぎて恥ずかしいんだけど。


 だって……綺麗だなんて初めて言われたんだもの。

 自分のコトかって勘違いしちゃったし。


「ああ、服ですよね、服。これ借り物なんです」

「借り物?」


 私の言葉にブレイズは眉をひそめた。

 あれ。私、また変なこと言っちゃった感じ?

 なんか墓穴掘りまくってる気がするんだけど。


「貴女の服ではないんですか?」

「えーあー。そうですね。私は貴族ではありませんし」


 もういいや。

 今さら取り繕ってもどうしようもないし。

 別に私の扱いなんて今に始まったことでもないんだし、大丈夫でしょう。


「ですが貴女はウィドール家に嫁いだんですよね?」

「ええ。一応は?」

「一応って」

「所詮、契約結婚のようなものですし。貴族ですとそういうのも多いんですよね」

「ですが……」


 私の言葉に、ブレイズは何か考えこんでいた。

 貴族間の結婚って、親同士が決めるって聞いたことがあるんだけど。

 今の時代はそうじゃないのかしら。


 平民でも裕福な家になればなるほど、親が結婚相手を決めるっていうのが普通だと思っていたわ。


「一つお聞きしても良いですか?」

「ええ。どうぞ?」


 安定にブレイズの眉間にはシワが寄ったままだ。

 そしてややあらたまったように、口を開く。


「結婚は貴女が望んだものではないと分かりました。つまりは愛もないと?」

「まぁ、そうなりますね」

「かの男爵の話はよく聞いたことがあります。とある子爵令嬢に入れあげて、本来ならばその令嬢と結婚するはずだったと」

「ああ、みたいですね」


 まさかうちの屋敷の別邸にいますとは言えないけど。

 貴族の間でも、有名な話だったのね。


 この人は、そういう話には興味なさそうだったのに。

 なんか意外だわ。人は見かけで判断してはダメね。


「ではその女性が今でも自分の夫の元にいたとしても、何ら問題はないのですか?」


 どこかとげのある言い方だった。

 この言い方だと、マリアンヌが悪いみたいじゃない。

 悪いのはダミアンであって、彼女ではない。


 確かに愛人という立場は世間的にはダメなのは分かるけど。

 私にとっては、マリアンヌが悪だとは一度だって思ったことないもの。


「問題があるとすれば、それは囲っている夫にでしょうか。ですが元よりこの結婚は契約的なものです。水面下で何が起きたとしても、こちらを尊重してもらえるのでしたら、本来は何も問題はありません」


 そう。

 仮面夫婦であっても、お互いが尊重さえできれば、もう少し私たちは上手くやれたのかもしれない。


 今になってはすべて引き返すことも出来ないし、しようとすら思わないのだけどね。


 私の返答に、ブレイズはただ沈黙した。


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