前書き
・前書き
これは小説と呼ぶにはおこがましく。物語というには短い世間話を文章としてかかれたものだ。
なぜこのような稚拙なものがこうした場に出ることになったか、少しだけお話をさせていただければと思う。
きっかけは某SNSでの友人との些細なやり取りから始まった。
「文体診断やってみたら森鴎外先生だった」
「お、面白そうだね。浅田次郎先生だったよ。文豪ごっこ面白いからその文体でぜひとも小説を書いてみてくれよ」
僕の投稿に軽やかに返ってきたコメントを見て恐れ多くも確かにそれは面白そうだと好奇心が勝ったのだ。
「じゃあ、サイトに登録したからやってみるよ」
「楽しみに待ってる」
そう言って筆を執ったものの何一つ書きたいものが思い浮かばなかった。
筆を執ったというよりは筆を取っただけだった。寝室で横になり何一つ浮かばないアイディアに嫌気がさした僕はいっそのこと物語に入れなければいけない要素を募集してそこから話は膨らませられないだろうかと思いついたのだ。
そうしてこの作品は日の目を浴びることとなった。
長くなったがこの物語は冒頭でもふれたとおり、小説と呼ぶにはおこがましく、物語というには短い世間話を文豪から一番遠い人物が文豪になりきり文章を書き連ねる言わば言葉の墓場みたいなところだ。
それでも良いと思う人だけこの物語を読み進めてくれると嬉しい。
それでは興味を持ってくれた人たちに感謝の合掌をもってこの前書きを締めたいと思う。