表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/53

ガイド覚醒編 スタート

 最近、友達が増えた気がする。


 昨日は、指定暴力団の方々と遊んだ。


 一昨日はクラスメイトと外で肉を食べた。


 今日は何もないので、ちょっと暇である。


 1人でいた頃はどうすごしていたっけ。


 思い出せないや。


「はははっ。 毎日こんな日が続けばいいのに」


「そうですね」


「ん? そうだろ?」


「はははっ」


「あはははっ」


「って、そんなわけないでしょ!! 何を遊んでばかりいやがりますか」


 怒られた。


 ん? ちょっとまてよ。


 俺、何と喋っていた?


 あたりを見渡しても、人影はない。


「幻聴か……」


「幻聴か……キリッ。 じゃねぇですよ。 ほら、目線もっと下」


「ん? 下だと」


 指示通り目線を落とすが、机の上に本が置かれているだけである。


 もう少し下なのだろうか?


 だが、床の上には何もない。


「おーい。 わざとやってやがるんですか? 流石に怒りますよ?」


 ふむ。


 たしかに机から声がする。


「まさか、机が……」


「おい」


「冗談だよ。 でもなんだって本が喋ってやがるんだ?」


「冗談がくどいですよー」


「…………」


「……」


「………………?」


「あ、本当にわかってないやつだ」


「すまんな」


「もっと申し訳なさそうにしてくれませんか?」


「申し訳ない」


 うーん。


 マジで思い出せない。


「あなたの初ダンジョン」


「あぁ、ガイドか」


「なんでそんな……もっとこうあるでしょう」


「え、俺本棚にしまってなかったっけ?」


「いいえ、ずっと机の上に放置されてました」


「そっか、ごめんなぁ」


「むかっ。 じゃなくて、あなたやるべきこと忘れてません?」


「うーん? なんだっけ」


「月の涙阻止は?」


「……今何も進展ないもん」


「何にも情報がないでしょ。 ええい、わかりました。 今から案内する方向についてきてください」


「明日でよくね?」


「よくないですからね!!」


 ガイドは飛んでいく。


 扉を超えてどこまでも。


 俺はそれにやれやれと言いながらついていく。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ