表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕達の日常  作者: さきち
19/135

マンション1

タクシーから降りてエントランスに向かう。ロックを解除しつつ彼女を落とさない様に気をつけた。小柄なので横抱きにしているが、バッグや荷物もあるから結構辛い。エレベーターで8階へ行く。

自分の部屋に着いてドアを開けて中に入る。靴を脱ぎ、彼女の靴も脱がせる。取り敢えず彼女を寝室のベッドに寝かせた。コートは後で脱がせれば良いだろう。エアコンのスイッチをオンにした。ほっと一息つきたい所だが、客間の和室に布団を敷かなくては。

叔父さんは友人が多かった為、客用布団もある。布団を敷いて彼女を移動させる為、寝室へと向かった。


ガチャリと部屋のドアを開けると飛び込んできた光景に驚く。寝ていると思っていたのに下着姿でいるので、慌てた。不可抗力だと言いたい。

「…寒い。」

いやいや、脱ぐからだろう。どこかぼんやりしている彼女に、慌ててスウェットの上下を用意する。黙って上だけを着ると納得したらしく、またベッドに潜り込んで寝息を立てて寝てしまった。寝惚けてる?

コートと服がきちんと畳まれている。僕はシワにならない様に彼女のコートと服をハンガーに掛けた。布団は僕が使うことにした。

「下着は黒か。意外だな。」

見てしまった事は取り消せないので、感想を呟く。


今日はどっと疲れてしまったので、風呂は明日の朝にしよう。コンタクトを取り、着替えて布団に潜り込んだ。


朝、目を覚ますと見慣れない天井だった。そう言えば、和室で寝たんだったか。風呂に入ろうと思い、眼鏡をかけて浴室に行く。栓をしてボタンを押した。

彼女はまだ起きてないみたいだ。お湯をはっている間にコンビニに向かう。結構呑んだと聞いていたので、二日酔い用のドリンクを買った。歯ブラシもいるな。後は水で良いだろうか。適当に買い込んで部屋に戻る。

戻っても静かだったので、まだ起きていないのだろう。着替えを持って風呂場に行く。


身体と髪を洗い、湯船に浸かるとふぅと息を吐いた。さて、どう説明しようか。まぁそれはなんとかなるか。

それよりも考えないといけないのは、自分がどうしたいかだろう。答えは決まっている。ちゃんと話さないと前へと進めない。正直言うともう少し猶予が欲しかった。心の準備というものが。


それにしても彼女の行動が不可解だ。何故僕なのか?話したのだってそれ程多くない。たくさん喋ったのは忘年会が初めての筈。何処かで会った事があるならともかく。

会ったことはないよなぁ?でも初めて見た時見覚えのある気がしたんだよね。うーん。考えても仕方ないか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ