プロローグ
息抜き程度に始めます。もう一つの作品も見てくれたら嬉しいです。次の投稿は、朝7時に。
気が付いたら、一面真っ白ぼ世界。
つまりこれは!
「ついに俺の封印されし力が目覚める時が来たのか!」
なんてな、俺はもう中二病は卒業したし。
「『ついに俺の封印されし力が目覚める時が来たのか!』よし。録音したから、後はこれを」
「って、ちょっと待ちやがれ!今すぐそれを消せ!」
いつの間にか目の前にいたボイスレコーダー?を持っていた少女に言う。
「やだ!これを生と死の間に来て初めて言った言葉ランキングに投稿するんだ!」
「おい!ちょっと待てそれ絶対、晒し者にされんだろ!」
「うん。」
「うん、じゃねーよ!」
そう言ってから少女の手にあったボイスレコーダを奪い取る。
「あ~。返してよ~」
「だめだ、お前が持ってたら、ろくな事にならね」
少女は頬っぺたを膨らませて言う。
「人間の癖に神様に逆らうなんて生意気!」
「いや、神様って。もしかして、中二病?」
「ち、違うもん。神様だもん」
お、これはチャンス。
「へえ、本当に?中二病じゃなくて?」
「違うもん。私は、神様なんだもん」
「だったら何かやって見せてよ、神様だったら出来るだろ」
は、どうだ。論破、論破、論破ー!
小さい子にここまで言うのは大人気ないけど、これでもう言い返せないだろ。
「うん。分かった」
そうそう、始めから素直に認めればって。
今、なんて言った?
「で、何すれば神様だって信じてくれる?」
「え、いや。そ、そうだな~」
やばい、何も考えて無かった。仕方ない、適当に何か言っとくか。
「そうだな、じゃあ、俺が考えた最強の魔道書を今まで書いた分、全部本当に使えるようにしてくれ」
まあ、中二病を卒業する時に全部捨てちゃったから、もう無いんだけどな。
そう思っていると少女が両手を天に突き上げる。
「運命の神アルテの名において命ずる。再び生を受けるものに力を、知恵を、勇気を与よ!」
空間に渦が出来て、その中から見た事のあるノート達が飛び出してくる。そしてノートが俺の周りを回転しながら浮かぶ。
「は?なんだこれ。一体どうなってんだ。」
周りに浮かぶノートに驚く俺に向かって少女は言う。
「ふ~。疲れた疲れた。どう?これで神様だって分かってくれた?」
「いや、待て。夢かもしれないだろ。」
そういうと少女はこちらに近づいて俺の頬っぺたをつねる。
「いいい痛い。痛いから。ギブ。ギブアップ。」
頬っぺたから手を放し少女は言う。
「これで分かったと思うけど、今この瞬間は夢なんてものじゃなくて現実なのよ。
あなたにとってたった一つのね」
かっこいいセリフを決めてどや顔の少女を見て思う。
こいつ、本当はただの中二病だろ。
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