誕生日の魔力測定といきなりのピンチ
まだ一歳の話です。初投稿初日と言うことで読みにくいと思いますが。どうぞ読んで頂ければ幸いです。
あれから、少し成長しました。俺の周りは彼女以外にも何人もの人が行き来するのが解った。言葉もようやく聞き取れるようになりました。ここの言葉は文法が日本語とほぼ一緒なので簡単だった。
(俺って天才なのかも♪というかこの身体も凄いかも。)
この身体はまだ一歳程にも関わらずよちよち歩きが出来るようになっていた。彼女達の目を盗みながら日課のトレーニングをしていた。
あと、解った事がある。
いつも俺におっぱいをくれる彼女はエリサと言う女性で俺の専属の乳母兼メイドさんらしい。
(本物のメイドだよ~。武術に明け暮れていた時には考えられないよな。)
エリサは見た目は女性のなかでも見目麗しくグラマラスなボディに綺麗な中にも幼さが残る顔立ちからどさくさ紛れてアプローチを掛けてくる奴が多い。
そんな彼女を専属として独占している優越感はたまらなかった。
(まあ、前世で幼稚園児を助けて死んだからご褒美なのかもな。)
そう、俺は異種格闘技世界大会で優勝した後寄り道の帰りにトラックに轢かれそうな幼稚園児を庇いそして死んでしまったのだ。いくら身体を鍛えてもトラックには勝てなかったのだ。
(まあ、優勝したけど彼女も居なかったし。まあ、いっかー。)
そして解った事は俺はどうやら王子らしい。意識を持って4日目に両親にあったのである。母親は綺麗ではあるがおっとりした雰囲気でなにかと「あらあら~。」と言う台詞が似合いそうな女性だった。父親は凛々しいが中性的な顔立ちの男性だった。男性は浮かれて魔法で俺をうかせてこの世界の高い高いをしたのだが、あまりに速すぎてエリサにメッチャ怒られていた。
「殿下、次期国王のトウヤ様が怯えております!殿下は一体なにを考えていらっしゃるのですか!?首も据わらぬ赤子にもし落ちでもしたらどうするおつもりですか!?」
あっ、国王かメッチャ落ち込んでいる。魔法があることにもビックリだけど、この国王は本当に大丈夫か?
王妃はニコニコしながら黒いオーラをだしながら国王を正座させそのまま日が暮れるまでOHANASHIをしていた。
そして、現在にいたるのである。
今日は俺、トウヤの一歳の誕生日である。この国では一歳になると魔力検査を行う決まりになっていた。
実は魔法はこの世界のステータスになっていた一般庶民と貴族と王族では魔力量が全然違うのである。一般庶民の検査機は貴族位なら問題なく測れるが王族が測ると魔力に耐えきれずに破裂してしまうのだ。一応、この世界には魔眼というものがありそれで数値化できるらしいが魔眼自体が数億分の一しか現れず。年齢が8歳を超えないと発動しないらしい。
ともあれ、今日は俺の誕生日らしい。これから俺の魔力測定が行われるらしい。
俺はエリサに抱っこされながら検査機が準備されるのをみていた。
エリサは
「トウヤ様~。これから魔力を測りまちゅよ~♪恐くないでちゅよ~。」と赤ちゃん言葉で話かけてきた。どうやら目の前にあ在るやたら豪華な水晶は魔力を測定すると光だす為、子供が泣き出すらしい。
「トウヤ様~。ここにお手てをおいてくだちゃいね~。」
俺はエリサに言われるがまま水晶に手を触れた瞬間、
バシュッ!
と音がしたと思ったら水晶が粉になっていた。
「「「へっ?」」」
この部屋にいた全員が声にならない言葉を発していた。
そんな中、いち早く正気に戻った初老の男性が
「誰だ!一般庶民用の測定機を持ってきたのは!早く王族用の測定機を持ってこい!」と部下に言って持って来させた。
しかし、結果は。
バシュッ!
「…っ!測定不能!?」
初老ね男性は息を飲み興奮した様子で国王にこう言った。
「殿下!とんでもない事ですぞ!!これはクリスタ王国始まって以来の天才かも知れません!」
「どういう事だ?」
国王は今一つピンときていなかった。
「殿下、普通なら庶民用の測定機をわしら王宮魔導師がふれると割れてしまいます。」
「ふむ。」
「しかし、庶民用を殿下が使うと粉々にくだけます。それは魔力が流れた際に魔力の量が圧倒的に多いからです。しかし、トウヤ様は王族用を触れただけで粉々に砕けるのではなく文字通り粉になりました。それが意味する事は…。」
「…ッ!!」
「おそらく殿下の想像どうりトウヤ様は将来、魔法1つで国を消滅させる事もできるでしょう。」
「それはあまりに危険な力だ。もし暴走したのであればだれも止められないだろう。そうなる前に…」
険しい顔をした国王は俺を見てきた。
エリサはそんな国王の視線を受け身体を後方に重心をずらし俺の身体をきつく抱き締めた。エリサは恐らく俺を連れて逃げる気だ。しかし、この部屋には衛兵や王宮魔導師たちから無傷で逃げれれる程甘くはない。
俺はエリサによせと言うために手をのばした。
エリサの顔に手が触れた瞬間、エリサはこっちを見た。
俺は
「あー、あああぃああぁ。(よせ、大丈夫だから。)」
と言った。俺の言葉は伝わったのかエリサは涙をながすと部屋にいる全員にこう言った。
「私は、トウヤ様のメイド!私の仕事はトウヤ様を護り!教育し!愛情を注ぐ事!たとえ殿下の命でもトウヤ様は私が護る!!」
そう宣言すると部屋の隅にいた騎士が
「それは反乱と取ってもかまわないな?」
王の命に忠実な騎士は一歩近付いてきた。
そんな中、王宮魔導師達の中からは手柄をとりのしあがろうとする若い魔導師が手柄欲しさに光の矢をエリサに放ってきた。
エリサは騎士の動きに集中していため魔導師の魔法に遅れてしまった。エリサは俺を護るため背を向けて俺を庇った。
(駄目だ、このままじゃエリサが‼)
そう考えると身体の中から熱い魔力が吹き出してエリサと俺の周りを護るように広がっていた。
光の矢は広がった魔力に触れた瞬間消え去り若い魔導師は呆然としていた。
そんな中、国王は
「早とちりするでない!私はまだ命じていない。そこの若い魔導師よそなたはなぜ私の命なく我が息子に魔法を放った!?お前は王族に弓を引く気か!」
「!!滅相もございません!」
わ若い魔導師は真っ青になりひたすら頭をさげていた。
同時に一歩前に出ていた騎士は青くなりながら元の位置に戻っていた。
(うわ~。色々駄目な人がいる。)
と俺が思っていると王妃が光ったてを振りながら光をちらし
「あらあら~。トウヤちゃん凄いじゃない。エリサちゃんを護るために防御魔法をそれも私の見た所、超級まで防げそうなの張っちゃって~。」
っと間の抜けた声が聞こえてきた。
「エリサちゃんもありがとねー。魔導師が中級の光の矢を放った時は防御魔法をエリサちゃんにかけてたけどそれを知らないのにトウヤちゃんを護ってくれて。」
「それと、魔導師ヤルニ、騎士バックあなた達はお話があるから騎士長ふたりをとらえなさい。」
ニコニコしながら黒いオーラを纏っていた。
(あいつらの名前、ヤルニとバックか初めて知った。)
野郎の名前に興味がなかった俺はすぐに忘れる事にした。
「アイザックあなたもこれからOHANASHIがあるから違う部屋に移動しましょう?」
兵士達の後ろに隠れていた国王(アイザックと言うらしい)はこの世の終わりと言う顔をしていた。
(うん、父親はアイザックかー名前負けだろ。一応覚えておくか。母親がステラだったしヨーロッパ風なのかな?)
アイザックをひきづりながら母親はエリサに柔らかい笑みを向けると、
「エリサちゃん、これからもトウヤちゃんをお願いね~。」
「はい!トウヤ様は私の大切な方ですから‼」
そう答えるとステラは満足そうに笑い出て行った。この後アイザックが絶望を味わったのは言うのは言うまでもないだろう。
そして俺は国王不在で(監禁室に入れられているため)誕生日が祝れたのである。
色々だめなこの国で初めてエリサを護ると決心した瞬間であった。
誕生日でピンチってわざと絶対絶命にしてみました。次の作品はいきなりとんである程度成長したトウヤが登場します。そして遂にブラコン妹も登場予定です。