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Heart cake  作者: monokuromike
Chapter1 Development and signs
10/19

wipeout

ジャスは次に、この地域にあるRoboty廃棄場(はいきば)に向かった

到着すると、入り口にいる案内役が近寄り笑みを浮かべ言った

「ようこそ、Roboty廃棄場へ。

ここは、Sciencityに1つしかない珍しい場所ですよ、私が御案内します。

中に入るには◯◯zeny頂けますか?」


それを聞き、zenyとるのかよ。まぁいい、しょうがないかとジャスは思いながらリセプション(受付)で言われるまま、

そこにあるELCTON(公共料金を支払う電子装置)に手首の装置をかざして、瞬時にzenyを支払った


それを見て案内役は言い、扉を開いた

「あなたを歓迎します。どうぞ足元に気をつけて、私の後に付いてきて頂けますか」


案内役は前に進みながら、ジャスに廃棄場の話をしていった

「ここはエージェンシ(Sciencityの政府機関)が定めたRoboty廃棄場です。

表向きは壊れたRobotyであったり、

ロゥランカー(Robotyの不良品)をリサイクリング(再利用)するまでの、臨時置場と言いますか……」


数分歩くと立ち止まり、案内役は言った

「さ、着きました。下を覗いて頂けますか。見てわかるように、大きな縦穴です」


ジャスが下を覗くと、幾つものRobotyが無造作に置かれている


案内役は言った

「ここに、運ばれて来たRobotyをキャッチャー(掴む事のできるRoboty)で落として置いています。

エージェンシが推進するリサイクリングが運ばれて来るRobotyに比べて追い付いていない証拠ですね……」


ジャスは下を覗きながら、改めてRobotyの事を考え空虚な胸の痛みを感じた


「さぁ……、次行きましょうか」

案内役がそう言って、場を離れていくのを気付かないほどにジャスはその光景を見詰めていた。

瞬間1つの影が近付き、ジャスの背を押した

ガード(安全装置)のないその場所で、ジャスは落とされた事に気付き(もが)くと瞬時に上を向いた。

思考回路がフル機能している。こちらを見下ろしている、Roboty? ――いや、あれは

「! アウァラーー」

ジャスはそう叫ぶと、Robotyの山の上に(しず)んだ



「……うっ」

ジャスは(うな)り声を出し、起き上がった。

身体を確認すると、そこまでダメージ(損傷)を負っていない事に気付きジャスは思った。

背中に収納していた移動装置が幾らか衝撃を吸収してくれたようだ


「……さて、どうするか」

ジャスはそう呟き、四方を見渡しながら考えた。

縦穴の周壁はメタリック(金属質)で凹凸(おうとつ)がなく、自力で登れそうにない。

移動装置で上まで登るにしても、先程の衝撃で壊れている可能性がある。

挑戦して途中で再び落下でもしたら――。

今度こそ身が持たないな。何処か他に外部と繋がっている部分はないか――。


ジャスは手首の装置を操作して、

(レーダー[電波]を照射し振動の違いで検知して)周壁の向こうにある空間を探る

「――反応があるな、向こうか」

ジャスはそう言い、壁の一角に向かうと目を凝らした


「ん? ここ、隙間があるぞ」

ジャスはそれを見つけ確認しようと辺りにある無数のRobotyを掻き分けていった


「……狭いが入れそうだ」

身体一つ分が入れるスペース(空間)を確認しジャスはそう呟くと、頭から身体を滑り込ませた


「……暗いな」

ジャスはそう(なげ)くと、装置の周辺パート(部位)をくるくると回しライト(明かり)を照らした。

少し行った先に下に続く斜面が見えて、ジャスは静かに思った。

行くか? ――頭からは怖いな

ジャスは隙間から出て向きを変えると再び隙間を()い、背後から(すべ)り落ちた


「うぐっ!!」

ジャスは身体に摩擦が掛かり思わず唸った。

それに耐えながら、ジャスはスライド(滑台)のような走路を抜けると地面にずざーっと滑り着いた

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