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詩集

想い一片

作者: 太ましき猫

めぐる季節が愛おしいのは

薄れゆく記憶への寂しさだろうか


咲き誇る桜を見上げながら

呟きの花弁は心の水面を揺らす


舞い降りた一片を手に

綻ぶように微笑み合った想い


漂うかすみに酔う様に

貴方を見る私は薄く色付いた


誘う指に咲いた私を

愛おしいと抱いた貴方が恋しい


咲き乱れた日々の鮮やかささえ

移ろいに薄れるなら散りたかった


潤む瞳を拭う風は

水面の花筏はないかだを流す


一片に一つ想い乗せ

花筏を彼の地へと運びゆく


届くが故に薄まるなら

寂しくとも季節をめぐろう


再び出会うその日が

花吹雪であることを願い


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― 新着の感想 ―
[一言]  葵枝燕と申します。  『想い一片』、拝読しました。  花びらの一枚一枚が散る様子、水面に浮かぶ無数の花びらの固まりの様子、花吹雪の様子――儚いながらも美しい、そんな春の景色がそこにはあるの…
[一言] 恋はかぜにただよう花びらのような
[一言] 読ませて頂きました。 流れるような美しい言の葉が、詩の切なさを一層際立たせておりますね。 花の命は短いからこそ美しいのだと思いますが、特に桜の花は満開に咲き誇る姿も美しいですが、潔く散り…
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