好きな小説の話。
今日は記念すべき初エッセイ?と言うことで、自分のオススメする小説トップ3をご紹介したいと思います。
もちろん、独断と偏見で選んでいますので必ずしも誰が読んでも面白いとは限りませんのであしからずm(_ _)m
また一部ネタバレを含んでいる場合もありますので、ご了承くださいませ。
では、早速参りましょう。
まずは第3位の発表です!
【第3位】
伊藤計劃「メタルギアソリッド ガンズオブザ パトリオット」/角川書店
はい、この作品はご存知の方もいるかもしれませんが、PS3でも発売された「メタルギアソリッド4」のノベライズ本として創刊されました。
自分もこのゲームを全シリーズプレイしまして、とても面白かったのでファンブックの様な感覚で気軽に購入しました。
しかし、基本はゲームと同じストーリーであるにも関わらず、登場キャラクターの心情や、ゲーム内では語られることのなかった内に秘めた葛藤など、あまりに濃密で重厚な内容に圧倒され、気が付けばゲームよりこっちの小説の方が好きになっていました。
ゲームをプレイした人はストーリーをより深く、そうでない人はとても質の高いSFアクション小説として楽しめる作品だと思います。
ただ一つ残念なのが、伊藤計劃先生は2007年にデビューしたものの2年後の2009年に病気のため35歳という若さで逝去されていますので、非常に作品数が少ないんですよね……
もし今もご健在であれば、どれだけ文壇に名を残せただろうかと思うと不憫でなりません。
SFやアクション、ミリタリー等に興味のある方には是非ともオススメしたい作品でございます!
ちなみに同作者の「虐殺器官」という作品もめちゃくちゃ面白くて、こちらもオススメしたいのですが、自分自身リアルタイムで読み進めており、まだ読み切れていないので今回はこちらを推薦致しました(^^;;
はい!という訳で、どんどん参りましょう。続いて第2位の発表です!
【第2位】
歌野晶午「密室殺人ゲーム王手飛車取り」/講談社文庫
こちらは、自分が尊敬してやまない作家のひとりでもある歌野晶午先生の作品です。
自分のなろう作品の半数以上は、この作家さんの影響を受けて書いたものだと言っても過言ではありません。
あ、すいません。内容説明ですね(^^;;
内容をざっくり説明しますと、とある推理小説オタクの5人がお互いの素性を一切明かさず、動画チャットで互いに一見不可能だと思える殺人のトリックの問題を出し合うお話です。
ですが、その殺人をオタク達が実際に考えたトリックを使ってやっちゃってるっていうのがこの作品のぶっ飛んだ所です。
しかもそのトリックのどれもが、推理小説オタクが考えてるという設定だけあって、ひとつひとつの《問題》がとても読み応えのある超本格推理小説となっています。
話しの内容はなかなかヘビーですが、なにせこの5人は他の4人に自分のトリックが見抜かれるかどうかだけを気にしているので、殺人への罪悪感が皆無であり、5人のやりとりがまるで気の合う仲間になぞなぞを出してるかの様な妙な小気味良さがあります。
誰ひとり最後まで警察に捕まることもなく、クライマックスを迎える訳ですが、結末もうーん、そうきたか!と素直に感心させられました。
この作品は2008年に発表されたのですが、個人的には是非とも実写化されて欲しい(確実にR15ですが)作品でもあります。
ちなみにこの作品はシリーズ化されていますので、もし気に入った方は続編も読むことをオススメしますよ!
話しは脱線しますが、この作家の「葉桜の季節に君を想うということ」や「世界の終わり、あるいは始まり」も作中に物凄いドンデン返しがあったり、オチが衝撃的だったりと、まさに自分が目指さんとする姿ですので、もし気に入って頂ければこちらも読んでもらいたいですね〜。
ただし、一時期自分はこの作家の作品を読み続けて、精神が暗黒面に落ちかけたことがあるので読み過ぎにはご注意下さい。笑
ではでは、いよいよ待ちに待った(誰が?)第1位の発表です!
(ここでしばらくドラムロール)
発表しますッ!!
【第1位】
蘇部健一「六枚のとんかつ」/講談社文庫
この作家の作品はこれ一冊しか読んだことは無いのですが、正直、これ一冊でもうお腹いっぱいです。笑
ここまでくだらない推理小説を他に知りません。
自分が「エクストリーム将棋」を書けたのも、(あ、小説ってこれくらいぶっ飛んでも小説なんだ!)とこの一冊で教わったからです(^-^)
内容は、ある保険会社に勤める男と、その友人の推理作家の男が保険金を巡る事件を次々に解決する、一見すれば普通の推理小説に思えるのだが、なにせそのトリックやネタが凄まじい。
また本作は14ものエピソードからなる、超短編推理小説でもあるので、ネタバレ覚悟で自分が呆気に取られたネタを一例、抜粋してみます。
(以下、▲のマークまでネタバレ注意!)
推理ものによくある時刻表トリックというエピソードで、どこをどう見ても地下鉄の時刻表通りにいけば犯行は間に合わない!という場面で、主人公が辿り着いた真相が「犯人は実は走って移動した」というものがありました。
自分は東京の地下鉄に乗ったことは無いんですが、実際に丸の内線の新宿三丁目と新宿はそれぞれの改札が200メートル程しか離れていないらしく、その間だけは地下鉄で移動するよりも走った方が早いんだ!
と、高らかに宣言されても正直ぽかーんです。笑
▲▲▲▲▲
その他にも、様々な推理小説のお約束とも言えるトリックをそれぞれめちゃくちゃな方法で解決するエピソードは、アホらしくありながらも自分の小説に対するイメージを十分柔らかいものにしたことは間違いないです。
活字だけでこんなに笑えるんだ!と思えたのもこの作品が教えてくれた大切な教訓でしたね( ´ ▽ ` )ノ
と同時に、小説で思いっきりふざけるのって、その前に小説のことをちゃんと勉強して、自分の文章力の土台がキッチリしてから始めて本当に面白いものが書けるんだなぁということを教えられたことも追記しておきます。
なんかオシャレなファッションを極め過ぎて、最終的にエキゾチックな格好したりスカート履いちゃったりする感覚に近いかな……
……やっぱ、ちょっと違うか(ぉぃ)笑
とにかくそういった意味で、自分はこの作品を第1位に持ってきたという訳なのです。
だいぶ長くなりましたが、いかがでしたでしょうか。
なんかこうやって、振り返るとオススメと言うか、自分が影響を受けた作品と書いた方がしっくり来たかもしれないですね(汗
おそらく皆様にも、自分の文章を構築する上で原点となった作家・作品があるかと思います_φ(・ー・
もしよろしければ、そんな作品を教えて頂ければ幸いです( ´ ▽ ` )ノ
とまぁ、こんな感じのことを不定期に、ダラダラと今後もやってみようかと思います(^^;;
ではでは、完全に純度100%濃縮還元の自己満足に最後までお付き合い頂きありがとうございましたm(_ _)m