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きゅんきゅんハニー  作者: 松宮星
女王蜂 ― пчела-царица
80/236

マッハは急に止まれない

「再び悪霊に堕ちた愚かなガキよ。殺人未遂、傷害、騒乱、器物破損の現行犯だ。内なる俺の霊魂が、マッハで、きさまの罪を言い渡す」


 ちょ! ちょ! ちょ!


 何なの、あの人!


 左手で顔を隠したそのポーズ!

 ピーンと伸ばして下げた右腕!

 芸術的なまでにひねられた腰!

 どっちに体重かけてんだって感じに、無意味にくねっと開いた両足!

 ゴゴゴって効果音が聞こえてきそう!


 いや〜ん、セクシー!


「有罪! だが、寛大なる俺様が、一度だけ慈悲をくれてやろう!」


 左手を下げて、高々と右手をあげたぁぁ!

 そ、それは!

 ディスコ映画の大傑作の決めポーズ??? 

 いや! 右手がグーだった! 往年の特撮ヒーローの登場シーンに似てる!


 いや〜ん、カッコ良いッ!


「来い、『借り物』!」

 彼の右手がピカーッと光り、生まれた光が彼の全身を包みこむ。


 ますます特撮ヒーロー!


「綺麗さっぱりまったく完璧に完膚なきまでに清めてやるぞ、ガキ! 偉大なる神と俺様に感謝してひれ伏すがいい!」


 彼の全身から光が、ぐんぐん広がってゆく。


「おしゃべりの時間は終わりだ・・・その死をもって、きさまの罪業を償え・・・終焉ノ(グッバイ・)滅ビヲ(イービル・)迎エシ神覇ノ(ブレイク・)贖焔(バーン)!」


 え?


 殺しちゃ、マズイんじゃ?


 光が一気にふくれ上がり、どデカい白光の玉と化す。


「ククク・・・あばよ」

 彼が呟くと同時に、強大な浄化魔法の奔流が生まれ……白い幽霊を包み込んでいった。




 そして……


 光の大爆発が消えた後、廊下にうずくまる白い子供が残った。

《ごめ……ごめんなさい……》

 肩を震わせて泣いている。

 良かった、浄化されなかったのね。『死』なんて言ってたけど、雰囲気台詞だったんだ。


《ぼくのせいで……ぼくが……ぼくが……》

 顔を両手で覆って、悲しそうに泣いている。


 胸がきゅんとした。


 思わず駆け出していた。

 慰めてあげたくて。

 この体の主――ジャンヌちゃんも、きっと同じ気持ちのはずだもの。

 走り寄り、その小さな体を抱きしめた。


 体温がない。

 ニコラくんの体は、ひんやりとしていて冷たい。


《おねーちゃん……ごめんなさい……ぼくがいたから……》

 しゃくり上げてる姿が……可愛らしくって、かわいそうで……

 白い幽霊をぎゅぅぅっと抱きしめた。


《ぼくをかばって……ピロさんと、ピクさんが……消え……消えちゃった……ぼくのせいで……ぼくがいたから……ごめ、おねえちゃん……ピロさん……ピクさん》


 胸が更にきゅぅぅんとなった。


 自分のせいでジャンヌちゃんの精霊を四散させてしまったって思い込んで、嘆いて、怒って、それで悪霊化してただなんて!


 いじらしい!


 いやん!

 ショタ可愛い!

 わたし、ショタものは書かないんだけど! こぉぉんな可愛い子ならアリかもッ!


《おねーちゃん……?》

 ニコラくんが、顔をあげる。

 うはっ!

 巻き毛! こぼれるような大きな目! ふっくらほっぺ! あま〜いお顔(マスク)

 お貴族のお坊ちゃん風美少年!

 なのに、全身が真っ白! 髪も肌も服も目も涙まで真っ白で、異形の美!

 ステキ!

 萌えるわッ!


《おねーちゃん……だよね?》

 小首を傾げる仕草が、これまた何とも……


《……十六代目勇者殿、妄想は慎まれたし。その幽霊、読心(テレパシー)能力こそ有さぬものの、人を覆う(オーラ)を感じ取れるのである。ピンクな邪念は、子供には毒である》

 厭きれ返ってます! てな思考が心の中に流れ込んでくる。わたしの後にくっついてきたロボットアーマー――雷のレイくんだ。

 チッ。

 これだから、精霊は。

 精霊(こいつら)には、頭の中を読まれ放題だ。

 ま、こっちも、遠慮しないけど。丸見えなのは承知の上で、好きなことを好きなだけ考えてる。

 わたしの空想に付き合わされる精霊(あっち)も不愉快だろうから、痛みわけってとこね。


 けど、まあ、今は……

 仲良くなるのが先か。


 ニコラくんに、にっこりと微笑みかけた。

「はじめまして。わたし、十六代目勇者だった、絶対防御のアリスよ。ジャンヌちゃんがピンチだったから駆けつけたの」

《十六代目勇者……?》

 かわいい目がぱちくりと瞬く。

「今、この体には、わたしとジャンヌちゃんの二人がいるのよ」

 涙にうるんだ白い瞳が、まじまじとわたしを見つめる。

《……そうだね。そこに、おねーちゃんも居るね》

 わかるのか。


「わたしのこと知ってる?」

《このまえ、おねーちゃんの仲間になった勇者……?》

 自信なそうに、美少年が首をかしげる。

 十六代目勇者は知らないか〜 ちぇっ。しょーがないか。華麗なる三十三代目様のナナと違って、わたし、マイナーらしいものね。


《おねーさん、兄弟勇者の弟とお友だちなんだよね?》

 兄弟勇者の弟?

「直矢くんのこと?」

 言ってから、こっちでは違う名前で通っていたんだと思い出す。

「じゃない。筋肉バカ? 勇者OB会に居るわよ。昨日も会ったわ」

 その途端、涙にぬれた顔がパーッと明るくなる。すっごく愛らしい笑顔だ。可愛い……

《やっぱり、そーなんだ! ぼくね『ふたりの ゆうしゃ』が大好きなんだ! あの絵本、何度も何度も読んでるんだ!》

 へー この子、直矢くんのファンなのか。


 こんな愛らしい子が、筋肉マッチョな直矢くんに憧れてる……ちょっといいかも。

 この子、十才以下よね。

 直矢くんは三十。

 年の差、二十以上。おにショタならぬ、おじショタか……。

「………」

 いや。待って。

 なら、いっそ、ショタ×おじの方が美味しく料理できそうな……。



「・・悪趣味だな」

 う!

 心にグサッ! とくるセリフが!


 レイくんからの突っ込み? と思ったんだけど、別の人のセリフだった。


 肩を過ぎる髪を靡かせ、神父服の僧侶が立っている。

 くねっと腰をひねったポーズで、びしっ! とこっちを指差して。

 さっき光の中に居た人?


「・・楽しいか、女?」


 美形だ……。


 中性的な賢者さま、ダンディーなルネさん、女性とみまごうジュネさん、美少女みたいなクロードくん、ラテン系の濃いハンサムなジョゼフくん。

 みんな格好良かったけど……


 タイプが違う!


 全てを見下す、傲岸不遜な青の瞳。

 冷めた笑みを刻む口。

 象牙のような 白い肌。

 顎をしゃくるその顔、ポーズ、何もかもが偉そう。

 甘さの欠片もない。

 俺様なオーラを纏う 超絶スーパー・クール美形というか!


 ステキ!


 んもう、ジャンヌちゃんったら〜 僧侶さんのことを『残念な厨二病』ってけなしてたけど、ハイパー・美男子だわ!

 こぉんな俺様美形なら、頭がちょっとナニでも、わたし的にはおっけぇ!

 攻? 受け? どっちも、好物よぉぉ!


 僧侶がチッと舌打ちをする。

無視(スルー)するな、女。寛大な俺とて、もう間もなく、そろそろ、ついに堪忍袋の緒が切れるぞ。俺の内なる霊魂が、マッハできさまを粛清せよと言っている・・」


 う。


 もしかして、見通している?

 神がかった僧侶だそうだし……

 わたしの心の中、バレバレ?


煉獄ヨリ顕現セヨ(いでよ)魂喰イシ虜囚(しもべ)!」


 にぃっと笑いながら、僧侶は両腕を一度交差させ、

 左の二の指でこちらをビシッ! と指した。


「これで終わりだ・・一撃必殺(ファイナル・ホープ)! 爆炎ノ魔弾(ガン・スレイヴ)!」


 つきつけられた僧侶の左の指。

 その先端がゆらめいたと思った時には、眼前に炎が迫っていた。


 ぶわっと生まれ、盛大に燃え上がる炎。


 まるで火炎放射器……



* * * * * *



 凄まじい勢いで伸びてくる炎。


 アリス先輩は棒立ちだ。


 先輩に憑依されてる体は、まったく動かせない。

 迫り来る炎を、呆然と見つめるしかなかった。


 でも、炎は、アタシの体を飲み込む前に器用に方向転換した。

 カカッと曲がって、アタシの左脇を駆け抜け、アタシの斜め後ろの宙に浮かんでいたものを貫いたのだ。


 すぐ近くで、爆発が起きる。

 アリス先輩の絶対防御に守られてるから、痛くも熱くもなかったけど。


《隠密偵察ロボを破壊したのである》

 レイの思念が簡潔に説明する。

《ソルの目を借りれば、主人(あるじ)とて知覚できる。付近には未だに三体の偵察ロボが潜んでいる》


「おおお? まだ三機もいるのですか? 何処に?」

 ロボットアーマーの人が、ピカピカと計器を点滅させる。

「視覚、熱反応、振動波による動体認知、集音で特にひっかかるものはありませんが……」


《そのロボットアーマーのセンサーでは、検知できぬやもしれん。光学迷彩等が施されたステルス機体であるゆえ》

「そうなのですか! さすが、エスエフ界。科学力が、高い! 」


《超能力ジャマーを搭載しておらぬ機種である。破壊する必要はないゆえ、泳がせていた》

 なんで?

《この世界の者と親睦をはかる為に来訪したのであろう? なれば、情報を流し、こちらに敵意のないことを示し、話し合いの場へと招聘するのが筋。なれど、》

 レイの思念が苦笑する。

《神の使徒は覗かれるのがお嫌いらしい》


 使徒様は、つづけて二機を炎に沈めた。

 指で銃を撃つポーズをとって、指先から炎精霊に攻撃させる……光界で練習してた『炎精霊を使うカッコいい俺』のひとつ、炎の銃をついに実践したようだ。

 ご満悦なのか、使徒様の口元はにやけている。

 でも、言わせて。

 何で、両手を交差させるの? 左のロボを右指で撃って、右のロボを左指で撃つのは何故? 体を無意味なまでにひねる必要あるの?

 あんたのセンスだけは、どーあっても理解できない!


「残るはおまえだ・・」

 肩越しに後ろを指差し、使徒様が不敵に笑う。

 てか、そっちに標的がいるんなら、体の向きを変えろよ……。

「何処に隠れようが無駄だ。内なる俺の霊魂が、マッハで真実を告げるのだ」

 神がかってる使徒様には、いろんなことがお見通しのようだ。

「最後通達だ。監視している女。姿を見せろ。神の使徒たるこの俺の偉大さは、しっかり、かっきり、くっきりわかったはず。三秒やる。とっとと姿を現し、ひれ伏し、神の偉大さを讃えるがいい・・神罰を恐れるのであらば、な」

 使徒様の全身から、まばゆい光が広がり始める。

「三、二、」


――待って。停戦します――


 使徒様の背後に、何かが現れる。

 最初はロボかと思った。

 だって、首から下が変なんだもん。

 体どころか、手の指、足先までが白銀色。つるつるのテカテカなのだ。

 丸みを帯びた体のラインは人間の女の子っぽいけど。

 全身タイツというか、金属を着ているというか……


 おない年くらいだろうか。

 やわらかくカールした銀の髪の美少女だ。

 薔薇色の頬。可憐な唇。

 そして、その瞳は……


 信じられないくらい、綺麗だった……。


 美しい幻を見ているような……そんな気がした。



――まずは非礼をお詫びしますわ。研究都市バビロンは、不法侵入者を警戒して、常に第三種警戒態勢をとっていますの。私の目が行き届かず、警備システムの解除が遅れてごめんなさい――


 女の子は……

 右眼が紫、左眼が金。

 左右で色が異なる、オッドアイだった。


 少女らしいやわらかな美貌となよやかな肢体、無機質な服、そして、オッドアイ。

 肉を持った人間と機械が融合したかのような美しさが、そこには存在していた。


――私はナターリヤ。バビロン副所長代行です。不在の父と兄に代わって、バビロンを預かっていますの――


 副所長代行……

 どれぐらい偉いんだかピンとこないんだけど、この施設の現在の代表者ってことよね。

 すごいなあ。アタシと年齢変わらなさそうなのに。


――アジ放送も伺いましたわ。あなた方は『百一代目ユーシャ』一行。文化交流を目的に、バビロンにいらしたのでしたわね? 求めていらっしゃるのは、病人の治癒、技術研修、戦闘員の貸与でしたかしら?――


「ええ、そう……」

 アリス先輩がそう言いかけた時、尻もちをついてしまった。

 凄まじい勢いでバックステップしてきた奴が、ぶつかってきたのだ。

 マルタン!

 何なのよ、あんた! ナターリヤさんの方に向き直った途端、後ずさりしてきやがって!


――あら、どうなさいましたの? 神のシト様――

 ナターリヤさんが微笑む。とても可愛らしく。女のアタシでも惚れ惚れしそうな綺麗な顔で。オッドアイを魅惑的に輝かせながら。


「内なる俺の霊魂は、マッハできさまに嫌悪を感じている・・・」

 アタシの上にのっかりながら、使徒様がナターリヤさんをびしっと指差す。

「それ以上、近づくな、女。不浄なきさまの存在は、内なる十二の宇宙的秩序を乱す。神罰を恐れるのなら、マッハで三歩下がれ」

 ちょっ! わめいてないで下りろ! 重い!


――これでよろしいかしら?――

 クスクスと笑いながら、ナターリヤさんの体が後方にススッと下がってゆく。

 けど、歩いていない。

 立ったまま、後ろにスライドしてった感じだ。


《あれは、偵察機から投影した立体映像である。幻影の一種と思われたし。あの女本人は別所に居る》

 アタシの右側からロボットアーマーが、

《おねーちゃんと、おねーさん、だいじょうぶ?》

 アタシの左側から白い幽霊が、ぴったりと寄り添ってくる。


 でもって、一回レイに払われた使徒様までもが、後ろからのしかかるように抱きついてきたのだ。

 煙草くさっ!

「動くな、勇者。俺だとて触れたくないが・・内なる俺の霊魂が、そうせよと言っているのだ・・」


 右手から、レイ+ルネさん。

 左手から、ニコラ。

 背中から、使徒様。


 べったりと、アタシにくっついている……。


「あら、まあ……ジャンヌちゃんったら、モテモテね」

 口元に手をあて、アリス先輩がニマニマと頬をゆるませる。

「さすが、逆ハーレム勇者。美少年、美青年、美中年、人外が、ジャンヌちゃんを争って、とりあうなんて……ス・テ・キ♪」


 いやいやいやいや!

 いつもは、こーじゃありませんから!


――逆ハーレム・ユーシャ?――

 ナターリヤさんが、左右で色の異なる瞳を細めて、アタシを凝っと見つめる。

――あなたがそちらの代表、そう理解してよろしいのかしら?――


「いえ、わたしは……」

 途中まで言いかけ、アリス先輩は口を閉ざし、かぶりを振った。

「そうです。勇者ジャンヌが代表。同行者は、師の賢者シメオンと勇者に選ばれた仲間です」


――あなた方は、スパイでも人権保護団体の人間でもありませんよね?――

「違います」

 アタシの口を使って、アリス先輩がよどみなく答える。

「わたしたちはこの世界の人間ではありません。勇者世界から来た異世界人です」


――そう。やはり、よその(せかい)からいらしたのね――

 ナターリヤさんが、華やかに微笑む。


――未知の金属やエネルギーを使用なさっていらっしゃるから、異なる文明圏からおいでの方かと思っておりましたの――

 ナターリヤさんが優雅に挨拶をする。

――ようこそバビロンへ。バビロンにおける、宇宙人との第一種接触は初めて。光栄ですわ!――


 宇宙人?


「宇宙人ではありません。異世界人です」

『異世界人』だと、アリス先輩が強調する。

「魔法陣による転移魔法でこの世界にやって来たのです」


―マホウ?―

「超能力みたいなものです」

―UFOに乗艦せず、超能力だけで恒星間航行していらしたって事?――

「ん〜 ちょっと違いますが」

 アリス先輩が、右腕でロボットアーマーをこづく。けれども、雷の精霊は沈黙を守っている。代わって答える気は無いようだ。

 先輩はため息をつき、仕方なさそうに説明を続けた。

「乗り物無しで、この世界にやって来たのか? の問いであればYESです」


――素晴らしいですわ。何万光年という距離を自在に渡れる超能力文明。異星人との会話すら成立させる高度な知性。こちらとしても、ぜひ、あなた方と親睦を深めたいですわ。特に……――

 一呼吸置いてから、ナターリヤさんは妖しく微笑んだ。

――殿方と――

 その視線は、アタシを通り越して、アタシの後ろを見ていた。


――技術研修は引き受けましたわ。必要となさっている知識は、可能な限り伝授いたします。代わりに、あなた方の文明について教えてくださいね――

 交流しましょうと、ナターリヤさんは微笑む。

――病人の治癒についても善処しましょう――

「ありがとうございます」


――残るご希望は、六十六日後に『パワーあふれるイケメン』を数時間、貸して欲しいでしたわね? 男性限定で戦力が欲しいのですの?――


「基本、そうですね。勇者ジャンヌが仲間にできるのは、ときめいた相手だけですから」


――ときめいた相手……――

 ナターリヤさんが、アタシと仲間達を見渡す。

――もしかして、あなたと男性達との間には恋愛感情がありますの?――


「いえ、それは便宜上、」

「その通りだ、女」

 アリス先輩の声に被せるように、使徒様が叫ぶ。


「この勇者は、百人の男を伴侶にする運命。俺もロボもガキも、向こうでひっくりかえっているジジイも全て、こいつの伴侶。みな、強い絆で結ばれている。残念だったな。俺たちの間に、他の女が入りこむ余地など、綺麗、さっぱり、まったく、完璧にゼロなのだ!」

 ぐぅぅ。

 苦しい。

 やめろ、首が絞まる。

 そんなきつく締めつけないでよ! バカ!


 ほら、ナターリヤさんも呆れてる。

 すっごい不快そうな顔で、こっちを見てるじゃない!

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