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きゅんきゅんハニー  作者: 松宮星
光の檻
224/236

帰って来た迷い猫

 目覚めると、ベッドの側にぬぼ〜っと立ってる奴が居た。


 ! ! !


《おはようございます、百一代目勇者様》


「ラルム!」

 びっくりしたぁぁぁ! 幽霊かと思った!

 あんた、いつからそこに?


《死霊王の分体の浄化を終えて戻って来てからです。ほんの五時間半ほど前からですね》


「はぁ? 五時間半もそこにいたわけ?」


《……居てはいけませんでしたか?》

「ったりまえでしょ! びっくりしたわ!」

《確かに、心臓が激しく動悸していますね。あなたを驚かせるのは、本意ではない……人形(ひとがた)のままだったのは失敗でした。次回からは、空気中の水分に潜む事にします。それなら、あなたの目を煩わせる事もない》


 そーいう問題じゃない!

 一晩中そばにいるとか、やめて! 心臓に悪い!


《……なぜ駄目なのです?》

 ラルムが不満そうに眉をひそめる。

《二十八日後は魔王戦です。あなたがその時に亡くなる確率はかなり高い》

 ぉい。

《そうでなくとも、いつ堕落認定が下るか……あなたは、どんなに長持ちしても数十年しか生きられない……側にいられる時は、可能な限りつきそっていたい》


 ラルム、あんた……


《あなたの息づかいを感じられる距離に居たい。一挙手一投足を記憶したい。危険があなたに迫らぬよう、常に護衛していたいのです……》


 う〜ん……

 もともと心配性ではあったけど。

 前は、ここまでひどくなかったわよね?


 行方不明の間に、何かあったの?


《………》


 だんまりか……。


 ったく、もう〜〜〜〜


「わかったわよ。好きにすれば?」


 他の精霊(やつ)も、勝手に添い寝するわ、透明化して入浴を覗こうとするわ、ダメダメだものね。

 ベッド脇に立つぐらいなら、可愛いもんだわ。


《ありがとうございます、百一代目勇者様》


「だけど! これだけは言っておく! ふつー、女の子はね、寝顔は見られたくないものなの!」

《そうなのですか?》

 ラルムが首を傾げる。

「そうなの!」

 だって、もしも……もしもよ! 大口を開けてヨダレを垂らしてたら、歯ぎしりしてたら、イビキかいてたら、変顔だったら、サイテーな寝相だったら……そう思うだけで、顔から火が出そうなの!

《生理現象なのに?》

 やかましい!

「恥ずかしいの! わかる? は・ず・か・し・い・の! この乙女心、理解できる?」


 できれば、まじまじ見ないで欲しい!


《はぁ》

 ラルムは釈然としない顔だ。

《では、人形(ひとがた)となって、よそ見しつつ横目で見ます》


 とりあえず……

 バカの顔めがけて、枕を投げつけてやった。






 何と言えばいいのだろう。

 ラルムは、ものすごーくうっとーしかった。

 アタシをジーッと見つめるわ、つきまとうわ……

 アタシの後ろをひょこひょこひょこひょこひょこ……

 着替え中やトイレは遠慮しろっての、バカ!


 かと思えば、

《……用事が出来ました。しばしお側を離れます》とだけ言い残して唐突に居なくなりやがるし!


 どこまで自己中なの!

 あんた、アタシのしもべでしょ!

 せめて何処に何しに行くか断ってから行け!


《ま、ま、ま。おさえて、おさえて》

 のんびりとした声が響き、風が吹いた。

《ラルムくんに悪気はないのよ。ただ、『ご主人さまとの距離感』がわかんなくなってるだけ。オジョーチャンの魔界堕ちからこっち、いろいろあったみたいだし、大目に見てあげようぜ》

 壁にもたれて腕を組んで。まるで最初からそこに居たかのように、風精霊(ヴァン)は自然にたたずんでいた。今日のヴァンは緑髪の青年姿。薄緑色のショートなマントに、膝上のワンピースみたいな薄布、踵に翼のついたサンダル。


《ま、迷い猫がようやくお(うち)に帰って来たようなもん? 寂しかった分、甘えてるんだよ》

「猫にしちゃ大きいわよ」

 アタシは唇をとんがらせた。

「甘えられても、可愛くない」

 違いないと、ヴァンがケラケラと笑う。


「で? ヴァンは何でここに居るの? 覗き?」

《オレ、今日の護衛担当なの》

「あれ、そうなの?」

 ラルムが護衛担当なのかと。

《いや、あいつはただのストーカー》

 ストーカー……

《ラルムくんがオジョーチャンにベッタリだったし。邪魔しちゃ悪いかと思って、よそ行ってたんだよ。あいつが『上役』の御用で出かけたから、護衛のお仕事に復帰したわけ》


 上役……ラルムの二人目のご主人さま……アタシを監視しろってラルムに命じた、人間以上の存在……それって、天界関係者よね? どっかの神さま? それとも天使?


《う〜ん、どうだろうねえ》

 ヴァンは肩をすくめて、へらっと笑った。


 ふと、ピロおじーちゃんの言葉を思い出した。

 しもべが言葉を濁す時には『人間の目にはわからぬ真実』が潜んでいると思え、どんな真実(こと)をどうして隠してるのかを推測して質問の仕方を変えてゆかないと本当の事はわからないって、言ってたけど。


「ねえ、ヴァン。ラルムの上役が誰か、アタシが知ったらマズイ?」


《そうだね》

 軽〜く、ヴァンは答える。

《特に、ラルムくんがマズイ。上役からお叱りを受けるだろうし、お仕置きもされるんじゃないかな》


 !


《上役から『死霊王を追い払えるだけの力』を借りてるんだ、立場的に弱いよねー あっちのご主人さまには絶対服従だと思うぜ》


 んじゃ、いいわ。

 ラルムの二人目のご主人さまが誰かは、もう聞かない。


 それがいいよって感じに、ヴァンが頷く。

《ご主人さまが一人じゃないって、やっかいだよね。オジョーチャンが光の道に在る限り、あっちと命令が矛盾するこたぁそうそう無いとは思うんだけど……気をつけてね》

 うん。



「ラルムがいま何処で何をしてるのかも聞かない方がいい?」

 って聞くと、ヴァンは遠くをみやるように顔をあげた。

《……いや、いいんじゃないの? 真実を知っても、特に問題なし》

 そう?

《この世界の人間に関わりに行っただけだから。ほっといても後でそっちから情報入って来るし》


 ん?


《ラルムくんは、学者たちの所に行ったんだ》


「テオん所?」


《そ。オジョーチャンが起きるよりも少し前にね、学者と魔法騎士が王城から帰って来てたんだよ。んで、転移の呪文研究チームと合流。今日にもオジョーチャンを異世界に旅立たせる為に、組み立てた呪文の再チェックなんかしてたんだ》


「そこへラルムが乗り込んでったの? なにしに?」


 アタシがそう聞くと、ヴァンは口元を押さえた。でも、笑いを殺しきれなかったのか、プププと吹きだしてる……

《ラルムくんの雄姿、見たいよね? オレの目と耳、貸すよ》



* * * * * *



 どこかの部屋の中が見える……。


 長机を囲むのは、ほとんど知らない人達だった。

 格好を見れば、職業(ジョブ)はわかるけど。黒いローブをまとった魔術師、僧衣の僧侶、アカデミックドレスの学者たち。テオが招いた、勇者の書研究チームの人たちだろう。


 テオとシャルル様は彼等と同じ机についていて、ラルムはその側に居た。



 長机の上に、紙の束が積みあげられている。

 転移の呪文……その候補だ。



 とある世界の裏に行く為には、


 1.裏世界用の魔法陣反転の法(技法)をテオが唱える。

 2.技法発動後(十分以内)に裏世界に行く為の転移魔法をアタシが唱える。


 の2ステップが必要。


 魔法陣反転の法の方は、テオがものすご〜く頑張ったから、エスエフ界、英雄世界、ジパング界用のものが判明した。

 でも、転移魔法の呪文の方はさっぱりで……。

 裏エスエフ界(チビッ子マルタンのいる世界)に行く時も、大変だったのだ。百科事典なみにぶ厚い紙の束を抱えて、予測呪文を読み上げてったんだけど、全部外れ。喉が痛くなっただけだった……。


 一言一句であろうとも呪文が間違ってれば、アウト。転移魔法は発動すらしないんだ。

 だから、今日も名詞、動詞、形容詞なんかがちょこちょこっと書き換わった呪文を山のように読み上げる事になるんだろうと覚悟してたんだけど……


 長机の紙の束を、ラルムがバッサバッサと減らしてゆく。


 一枚抜いては一瞥をくれ、


《ただの落書きですね》


《破綻してます》


《語感からしておかしい》


《言葉使いが無神経です》


《前半と後半で効果を殺し合っています》


 寸評しては、ゴミ箱へポイ。


 長机の人たちはあっけにとられてたり、怒りのあまり真っ赤になってたり。

 何日もかけて書き上げたものを一刀両断されてるんだから、無理もない。

 興奮して立ち上がった者を、「かの者の非礼は、ボワエルデュー侯爵家嫡男のこの私が代わって謝罪しましょう」とシャルル様が止め、

 テオも「精霊は人間よりも遥かに優等な存在。人間界には無い知識をお持ちなのです。ご教示賜れる事を光栄と思いましょう」となだめ役になっている。


 なのに……

《愚かな事を言わないでください。精霊界の精霊は、生まれた(エリア)に縛られています。異世界はおろか、精霊界の他の界にも自力では行けないのです。次元の壁を越える知識を精霊が持っているものですか。あなた、百一代目勇者様の学者のくせに、そんな基礎的な事も知らないのですか? 無学すぎます》

 庇ってくれた人をくさすし!


 テオの口元が、ひくっとひきつる。


 うわぁぁ〜

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。テオ、みなさん、ほんとにごめんなさい〜〜〜

 アタシがその場にいたら、そいつぶん殴ってやるのに〜〜〜〜〜


 さすがラルムくんと、ヴァンはケラケラ笑っている。共にこの部屋を覗き見している精霊(ヴァン)は、とってもご機嫌だ……。

 そうだ、前はヴァンがラルムの手綱を握ってくれてたんだ。ラルムが空気読まない発言をしかけても、ヴァンがハリセンでぶっ叩いて黙らせてた。けど、もうヴァンの抑止は望めないわけで……ラルム、野放しか……。



 深呼吸してから、

「……失礼しました、ラルムさん」

 テオは何と! 頭を下げた!

「誤った知識を正してくださっているのも、付与される知識そのものも、あなたが新たに仕えることとなった高位な御方のご意向。……そう理解すればよろしいのですね?」


 怒りをのみこんだ?

 すっごい! 大人な対応!


 対するラルムは、テオを完全に無視。

 呪文のポイ捨てを続けるだけだ。


 テオは溜息をついて、メガネをかけ直した。

……そんだけ?

 カッとならないの? 立て板に水の正論で詰め寄らないの? 教鞭を振り回さないの? その無礼者(ラルム)を許したわけ?

 テオったら、ほんと……見る度に立派になって! 昔とは大違い!



 ヴァンが、のんびりとした口調で言う。

《ラルムくんのバックにはすっごいご主人さまがいるって聞いてるみたいだし。感情的になっても利はない、怒る暇があったら相手から少しでも多く知識を吸収してやる……そう思ってるんだろうね》

 そうか……。

《それに、ラルムくんはわかりやすい(・・・・・・)から。べっつに答えてもらわなくてもいいと思ってるんじゃない?》

……そうね。

 答えちゃいけない質問をされた時は、ラルムは黙るものね。否定しないってことは、肯定と一緒なのよね。



《比較的まともなのはこの五枚ですね》

 抜き取った紙を、ラルムが長机の上に広げる。手を使わないで、物質浮遊の魔法で。

 その紙の上に、じわじわ〜っと赤い文字が浮かんでくる。

《手直しをすれば、転移の魔法を発動させる事ができるでしょう》

 もともと書かれていた呪文のあっちこっちに×(バッテン)がつけられたり、二重取り消し線が引かれたり……

 てか、ほとんどが真っ赤だわ。

《時間がありませんので、最もまともなこの一枚を修正してもらいます。裏ジパング界へ行く為の呪文です》

 五枚の内の四枚がラルムの手元に戻り、一枚だけが長机に残る。

《それを書き写して、呪文の再構築を試みなさい。上役から禁じられている為、正しい呪文そのものは教えられません。しかし、あなた方が乏しい知識をもって質問してくる事には、できるだけ答えてあげます。真実に近づく為に努力なさい。何か質問は?》



 それからもラルムの独壇場……



《人間ごときが思いあがらないでください。転移の魔法を成り立たせるのは、魔力ではありません。二つの世界の神々がお許しにならなければ、界は渡れないのです》


《神々を称え、御心を動かす言葉を考えなさい。この世界の神及び渡る世界の神の御姿をイメージし、ふさわしい賛辞を考えるのです》


《何ですか、この月並みな美辞麗句は。こんなもので神の御心が動かせるものですか》


《あなた、聖職者なのでしょう? 聖書の言葉をもっと引用して呪文を組み立てなさい》



 んでもって。

《侯爵家嫡男。あなたの紡ぐ言葉は、軽薄な文字の羅列です。神々への賛辞を考えろと言ったのです、これでは安っぽい口説き文句です。神々はご不快しか覚えられないでしょう》

 シャルル様に、強烈なダメ出し!

 シャルル様はハハハと笑って、これは手厳しいと髪をふぁさっとした。

「私の賛辞がお気に召さぬという事は……この世界の神もこの呪文で行き着く先の主神も、男神(おがみ)であらせられる……そう理解してよろしいのでしょうか、ラルムさん?」


《………》

 ラルムは答えない。

 でも、否定もしない。


《侯爵家嫡男。あなたには別の仕事をあげます。次の世界用の携帯食を人数分準備をなさい》

「その準備でしたら、さほど時間はかかりません。オランジュ邸には、勇者一行が半年は籠城できるよう、常に充分な備蓄がありますので。干し肉、乾燥パン、チーズ、乾燥果物など、携帯向きのモノも多数あります。すぐに召使にまとめさせられますよ」

《英雄世界やエスエフ界より贈られた携帯食を中心に、なるべく軽量に、二週間分準備させなさい》


 二週間分も?


 シャルル様も、微かに眉をひそめられる。

「……次の世界は、食糧事情の悪い所のようですね」

《それぞれに二週間分持たせるのです。百一代目勇者様の荷を軽量にするのは構いませんが、決して食料を減らさないように》

「心得ました。水はいかがします?」

 私が同行するから不要です、って言うと思いきや、

《空の水筒を一人につき二本……いえ、三本用意しなさい。私が魔法道具(マジック・アイテム)に作り替えます》

「ほお? どのようなアイテムか伺ってもよろしいですか?」

《一本は飲料水、二本目は癒しの水、三本目は聖水が無限に湧くつくりとします》

 おお!

「それは素晴らしい」

《水精霊である私には造作もない事です》

 そう言ってから、ラルムは静かに微笑んだ。

《私が存在する限り、水が尽きる事はないでしょう》

「つまり、ラルムさんが四散しない限り、ということでしょうか?」


《………》

 ラルムは、なかなか答えなかった。まただんまりかと思ったら、だいぶ経ってから、

《私と百一代目勇者様の契約が有効な限り、です》と、答えた。言うべき言葉を探していたもよう。



《次の世界に行くのは、百一代目勇者様、義兄、魔術師、戦士、発明家……あとは幽霊……いや、あれは、もう無駄ですね。……占い師も論外。……最後の一人は誰でもいいので、盗賊でいいでしょう。彼にはこちらでやる仕事は何もない》

 リュカってば、またオマケ枠!

……なのはいいとして(リュカとしては良くないだろうけど)!

 異世界行きメンバーにまで、あんたが口だすなんて!


「あなたの二人目のご主人さまが、そのメンバーを選ばれたのですね? 選出の基準は何なのでしょう?」

 シャルル様の問いに、ラルムは答えない。ただ黙るだけだ。


「申し訳ない。またあなたを困らせてしまったようだ。主人(あるじ)ゆえに、お心のままに動けぬあなた……。あなたを見ていると、白鳥の王子の妹姫を思い出します。兄たちを助ける為に沈黙を守り通したけなげな姫君に、あなたはよく似ておいでだ。その花の(かんばせ)に少しでも笑みが戻るよう、薔薇の騎士たるこの私があなたの手となり足となり働きましょう……」


 !


 !


 !


 まさか!

 まさかとは思いますけど!


 シャルル様、ラルムを口説いてませんか?????


《口説いてるよー さすが女性崇拝主義者!》 

 すぐ側から、ヴァンのゲラゲラ笑いが聞こえる。

《精霊には性別がない。男の姿をしてても、仮の姿。女にもなれる。……って、頭でわかってても、ふつーは、野郎の姿の精霊(ヤツ)は口説けないよな! ほんと、いいね、あの人! 信念を持ってる! あんたの兄さんなみに素敵だわ!》

 実はオレも口説かれたことあるんだーってヴァンは笑い転げる。

 ジパング界では、レイまで口説いたのだとか……。あのレイを! 凄いなあ、シャルル様……。



 口説かれてるラルムは、『なんだ、この馬鹿は……』ってしらけきった顔。

 長机の学者さんたちは、驚愕の顔。ひそひそ話をしてたりする。『あのシャルル様が……』『社交界一浮名を流しておられる方が……』『同性を口説かれるなんて……』『宗旨替えなさったのか……』『もしかして、私にも希望が……』


 誤解されてますよ、シャルル様!


 テオは、ふーやれやれって感じに頭を振った。

「みなさま、お手が止まっていますよ。勇者様を一刻も早く異世界に旅立たせる準備を整えるのが、我々の使命なのです。呪文の再構築作業を進めましょう」


 シャルル様は、ハハハと快活に笑う。

「注目されてしまいましたね。それもこれもあなたが悪い。あなたが魅力的すぎるせいだ……。あなたの孤高の魂は、実に美しい……。誇り高く、どこまでも深く澄んでいて、寂しげで……」


 対するラルムは、心底どうでもいいって顔だ。

《発明家の発明も厳選し、各自に配りたい。あの男への指示をお願いします》


「お任せください。今、ここでリストを作成しましょう。必要な物を全ておっしゃってください。……ああ、そうだ、ルネも異世界行きメンバーでしたね……ルネを含めた全員に出立の準備をするよう連絡しなくては。何か伝えておく事はありますか?」




 そんなこんなで。


 朝食を済ませた後に、テオから連絡が入った。


 異世界転移は早くても正午過ぎとなりそうだ、昼食まで済ませ、部屋で待機していて欲しい、と。

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