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受験の心構え

作者: 葛城純一

全国の受験生への応援メッセージを込めたつもりです。

 とある大学の合格発表の日。二人の同じ制服を着た受験生が並んで自分の合否を確かめるために、その大学へと行っている途中。

「実はね、こんな話しがあるんだ」

 右側を歩くコンタクトの受験生が左側を歩く眼鏡の受験生に話し掛ける。

「どういう話しだ?」

「うん、志望校決定の面談の時の話しなんだけどね」

 コンタクトの受験生は一度息を吸って、はいて、話し始めた。

「とある生徒が先生に『そん大学は厳しかばい、“滑り止め”はどがんするね?』って尋ねられて、『“滑り止め”はいりません』って答えだって」

「へー、それで?」

「そんでもって先生は『なしてね?』って聞くと、そいつは『滑り止めがあったらよく滑らなくなっちゃうじゃないですか』って答えたんだ。どうしてだと思う?」

 眼鏡の受験生はしばらく考えてみるが、

「さあね」

と答えた。

「ん、そいつが言うには『僕はその大学に“滑り込み”で合格するからです!!』だってさ」

「へぇー………それでそいつはどうなったんだ?“滑り込んだ”のか、それとも“滑り落ちた”のか?」

 眼鏡の受験生が素っ気なく尋ねると、コンタクトの受験生は満面の笑みでこう答えた。

「さあね、だから今からそれを確かめにいくのさ」

 にこやかに笑う眼鏡の受験生。

「お前ってさ、本物の自信家か、本物の楽天家か、本物の博打うちか、本物の馬鹿だな」

 やがて二人は目的地に到着する。眼鏡とコンタクト越しに日本一狭い“赤門”がそびえ立っているのが見えた。

全国の受験生の皆さん、コンタクトの受験生くらいの気概を持ちましょう!!

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― 新着の感想 ―
[一言] 受験生への応援メッセージとしてはいいと思います。 が、せっかく、登場人物を眼鏡とコンタクトと分けたのだから、眼鏡だからこそのよさとか、コンタクトだからこそのよさを出せたらよかったんじゃないか…
2006/12/17 19:24 ゆーしゃん
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