ばかばっか
「はいはい、悪いけど、甘菜のアホのせいで君の家はもう少し遠くになるから。案内するよ。」
「はい・・・。あの、村長さんは、花粉、平気なんですか?」
「ん?俺?もう慣れた慣れた。甘菜はここきてまだ2年目だからさ。」
「そうですか・・・。」
なんて会話をしていたら、クッキーとパイでできた、三角屋根の家についた。
「ここですか?私の家。」
「あたりー。」
バターの香りがほのかに漂う、素敵な家だ。
「じゃあ愛ちゃん、家確認してきな。そのあと、村のみんな紹介しちゃる」
「はい」
室内に入り、まず驚いたのが、だいたいの家具は揃っていることだ。
机、椅子、ベッド、キッチン、冷蔵庫、洗濯機、その他もろもろ。
当然、すべてお菓子でできている。ベッドはふかふかのパンケーキでできていた。
「1ヶ月、ここで・・・。」
わんだふるな生活が送れそう・・・!
「村長さん、素敵な家をありがとうございます」
「なんのなんの。じゃ、みんなの家まわるぞー。手みやげに君んチの屋根でも持ってきな。」
屋根は、瓦状のパイでできていた。
私は、屋根は持っていかなかった。
「そういえば村長さん、ここ、雨とかってふるんですか?」
「飴がふる」
そんなベタな。
「うそ。」
嘘かよ。
「飴は降らないけど、ジュースだのポカリだのふるねー。みんな常に庭にバケツを置いてるよ。」
「へえ・・・。てかそれ、私の家の屋根ヤバくないですか?」
「ヤバいよ?」
わお。
「アメでもかけときな。」
「そうします。」
そうしてる間に、グミだのキャンディだので出来た、カラフルな家についた。
ぴんぽーん♪
「はーい」ガチャ
「よう真行。新入りの女の子紹介しに来た」
真行さんというらしい人は、ちょうど大学2年生ぐらいの男性だった。