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唐突にファンタジー

私は、小さい頃から、甘いものが好きだった。

幼稚園の頃、お菓子の国の絵を描いて先生に褒められて以来、時々その絵を引っ張り出してきて、眺めていたりもする。


そして、恥ずかしい話、

お菓子の国に行ってみたかった。



ガバッ

「・・・・・・。」

「ここ、どこ?」

見渡す限りのカラフルで優しい色、漂う甘い香り。

まるで、ずっと憧れていた、お菓子の国だった。


朝目覚めると、世界が変わっていた。身一つで外に投げ出され、私の家は跡形もなくなっていた。

不思議と不安はなかった。ただ、今はひたすら、この世界に興味があった。

「誰かいないのかな・・・。」

てくてくてく


テクテクテク・・・


遠くで鳴る足音、人の気配!

たったったったっ

「あのっ・・・、ちょっといいですか?」

女性が振り向く。

「あら、どしたの?見かけない子ね、あ!さてはまた、迷い込んで来た子?」

無駄にフェロモンをまき散らして喋る人だった。

「あっ、は、はい。そうなんです。朝起きたら急に・・・。どうしたらいいでしょう?」

「あーらそう。大変だったのねぇ。私もそうだったわ。あの日は半裸で寝てたからもう大変でー(略」

人の話聞けよ。

「そうだったそうだった、いいわ。とりあえず、村長に挨拶に行きましょう。」

村長・・・?


さくさく さくさく


二人分の足音が鳴る。

地面は、踏みしめる度、さくさくと音を立てる。ビスケットのようだ。


「ついたわ。ここが村長んチよ」

チョコレートだけでできた家。くそでかい。

コンコン

女性が戸をノックする。

「待ってねー、そのうち出てくるから」

ガチャ

その内、というほどの時間もたたず、村長なる人が出てきた。

「おう、甘菜(かんな)。どした。ん?なんだその女の子。また迷い子ちゃんか?」

「そーぅなのよう。この子、どすればいっかな?」

「そんなん、この女の子自身が決めるこったろ。まあ入りー」

この女性は、カンナさんというらしい。村長さんの家に通された。


村長さんは、男性だった。ちょうど中年に入ったあたりの。ものすごくミスマッチだった。

マフィアのボスとリラックマのストラップ並みにミスマッチだった。


村長さんは言う。「けほん、どんなものにも神というものはいます。銀髪天パの糖分の神様が、「あーなんかお菓子の国とか行きてー」と願ったから、この国ができました。ここには、大人になってもサンタとか信じてる心の清い(ばか)が順番に招待されます。ところがどすこい、最近、君みたいな大人になりきれてない子が招待されちゃうことがあります。そういう子は、俺の計らいで元の世界に帰ることもできます。どうするかは君が決めること。ま、大体の子は帰るけどね」


なるほど。私、どうしようかな。

すこしだけ考え、決めた。

「あの、1ヶ月だけ滞在してから決めさせて下さい。」

つまり、決められなかった。

THE☆自己満足なので、あまり期待はしないでくださいね。

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