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「あはは、それなー」

「マジで彼氏うざい、別れようかな!?」

 日本の高校生、鷹取瀬奈たかとりせなは、友人たちと談笑を楽しんでいた。

(皆の彼氏ってそんなうざいのかな?私の彼氏とは大違いなんだなぁ)

 瀬奈が二年前に付き合い始めた彼氏、一ノ瀬蒼真いちのせそうまは、本当にやさしい。それこそ、「詐欺では?」と疑ってしまうくらいには。

「瀬奈が羨ましいわ~、まるで乙女ゲームのヒロインみたいじゃない?」


 現代、20xx年では、「乙女ゲーム」というものが爆発的に大ヒットしていた。そのため、女子は持っているのが当たり前、という風になっている。

 もちろん、瀬奈もその一人だ。

「ほら、《マリアの幸せ》みたいな!瀬奈は本当に愛されているよね~、ほぼマリアじゃん!あれ、王太子が死んじゃった場面は本当に泣けたわ~」

「それな!うちも泣いた、王太子が死んじゃって、その兄の代わりに次期国王になるために第二王子メインヒーローが頑張っているの見た時も泣いた!」

(私はそんなヒロインじゃないけど…。でも確かに泣いたなぁ)

 瀬奈はひそかにそう思いつつ、会話に加わる。

「でもさ、私は悪役令嬢のアリア・クランテストも好きだなぁ。だって、凛としていてかっこよくない?」

「確かにー!」

「わかる!アリアってさ、ヒロインにチョーっと厳しくしていただけじゃん?それを第二王子と婚約破棄して断罪するのってどうなのかな、って思うんだよね」


 《マリアの幸せ》では、悪役令嬢アリア・クランテストは聖女のマリアにいじめを行ったとして断罪され国外追放されてしまう。その道中、アリアは王家の陰によって暗殺されてしまうのだ。


 瀬奈が「男子の見解はどうなのかな」と思い、試しに蒼真にそれを話してみると、

「それは、かわいそうじゃないかな」

 と言っていた。


 また、ヒロイン・マリアのバッドエンドではアリアと第二王子は幸せになれるのだが、実はそのルートもハッピーエンドと同じくらい人気だったりする。


「あ、やばい、もうそろそろ帰らないと」

「マジ?」

「オッケー、また明日ね!」

 帰りの時間が迫ってきたころ、瀬奈は友人たちと別れ帰路についた。

初めまして、mahokaです!不定期更新ですが、月一は投稿できると思います!

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