番外編⑫ 恋の行方パート①
男3人と、女1人のパーティーではあったが、その中で奇妙な三角関係が成り立っていた事を書かねばならない。
リュラプスはオイツォフを好きだった。そのオイツォフはたかしが好きだった。たかしもそのオイツォフを好きになりかけていたが、態度を保留していた。その事で3人の関係はきちんとした三角関係になっていた。
ゴパンは既に妻帯者であり子供もいた為、あまり関連が無かったと言える。鍵を握っているのは、たかしの気持ちであった。リュラプスとしても、オイツォフの気持ちが痛いほど分かっている為、焦れったい気持ちであった。そこでリュラプスは事態を動かそうと、たかしとサシで話す事にした。
「すまんな、こんな夜分遅くに。」
「どうしたリュラプス?血相を変えて。お前らしくないな。」
「ハッキリさせようと思ってさ。たかしはオイツォフの事をどう思ってる?」
「どうもこうも遊び人から賢者にジョブチェンジしてよく頑張ってくれてるんじゃないか?よくやってるよ。」
「そうじゃねーよ‼賢者としてのオイツォフの役割じゃなくて女として、一人の女性としてどう思っているかってことだよ。」
「リュラプス!?お前まさかオイツォフの事を好きなのか?なんだ、それなら俺が二人の仲を取り持ってやるよ!」
「たかし?お前って奴は、何も分かっていない。オイツォフの気持ちも、俺の気持ちも。本当のお前の気持ちはどこへ行った?オイツォフの事を好きなのか嫌いなのか、はっきりさせろ!たかしが曖昧な態度ばかり示すもんだから皆前に進めないんだよ。それくらい決めろよな。」
「俺の気持ち言うたって、今の俺は恋している場合じゃないからな。」
ガツン‼バン‼2発たかしはリュラプスの正拳突きを喰らった。そして、リュラプスはこう言った。
「たかし、お前の事を見損なった。悪いがオイツォフはこの大賢者リュラプス様が幸せにする。俺と対等に勝負したければ、お前も死ぬ気でかかって来い‼」
たかしは回復魔法でリュラプスから受けた傷を癒しながら思う。
「今は、そんな色恋沙汰にうつつを抜かしてる場合じゃないだろうが!」
「大魔王マーゾを倒す事で頭が一杯なのは分かる。けど仲間の事しっかりしてねーと、肝心な時に困るぜ?」
「恋をした事がないから、俺分かんねーんだわ。正直。」
「少なくとも、俺はオイツォフが好きだ‼そして、オイツォフはたかしが好きだ。お前がしっかりしてくれねーと俺達浮かばれねーんだわ。」
と、このパーティーの三角関係は泥沼の様相を呈していた。




