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~そしてもう一つの伝説へ~父の仇編~地下の黒幕編~  作者: 佐久間五十六


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番外編⑪麗しきダラトームの姫

ダラトームの姫は物凄い美人だ。どうでも良い事かもしれないが、確かにラディスト49世の長女ミンクローズはガルドアレフ一の美人であった。女性の存在と言うのは、ややもすると勇者に攻撃力上昇魔法以上の力を与えてくれるものであり、たかし達とて例外ではない。ガルドアレフは物凄く狭い為、美女がいればたちどころに噂は広まる。たまたまダラトームの王女(姫)が美人であったが、麗しきダラトームの姫の存在は光の差し込まないうっそうとした、ガルドアレフの民にとっては太陽の様な存在であった。


こんな時代に困難な時代にこそ、女性の存在は力となる。戦いは男だけのものではない。女性の支えがあってこそ勇敢な勇者が勇者であり続けられる。誰かの為に戦う事程人を強くさせるものもない。


いつでもどこでも守るべき者の為、未来の為に人は戦う。命をかけてでも守りたい者や物。それがあるからこそ、人々は戦う事が出来るのである。何の理由もなく人々は戦わない。ましてや、自分の実力以上の存在に戦いを挑んで行くわけだから、生半可な理由であるはずはないのである。少なくとも命をかけるに相当するだけの根拠が無ければ、剣を取る事は無い。剣を取って戦うと言う事は、要するに最上級の意思表示でもある。


戦う事で意思表示するのは、人間らしいと言えば人間らしいと言える。例え他種族にバカにされたとしても、それが人間の(さが)であるのだから、仕方がない。人間と言う生き物は時として理性的ではなく、暴力的になる。しかもそれが他者の未来を守る為、と言うのが何とも人間らしいものであると言えるだろう。


「なぁ、たかし?折角ダラトームにいるんだから、例のお姫様に会いに行こうぜ?」

「オラも見たいぞ!」

「ガルドアレフ一の美人だと言うあの王女ミンクローズ様に謁見などまかり通るか?」

「お前ら、ここで待ってろ。」

「おい、独り占めする気か?」

「ここで待とうよ。」


5分後


「待たせたな。こちらにおわす方がラディスト49世の長女ミンクローズ様だ!」

「おお!神々しい‼」

「オラのタイプでねーな。」

「危険を避ける為にダラトーム城の特別室に軟禁されていると聞いていたが…。」

「勇者たかし様のお仲間の方たちですね。私はミンクローズ。ガルドアレフの平和な未来の為にどうぞよろしくお願いいたします。」

「ミンクローズ様、そろそろお食事の御時間です。」

「勇者たかし様のお仲間が来ておられるのよ?頭が高いは。お控えになさって。」

「は、ははあ‼」


どうしてたかしがミンクローズと仲が良いのかは、大したことではなく、地上のギアガの大穴からガルドアレフに落ちて来た時、たかし達を介抱してくれたのがお散歩中のミンクローズであった事に由来するのだが、たかし達はその記憶が曖昧になっていた。たかしはそれを覚えていた。それだけの話だ。

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